カル
セリア! そっちはどうだ!

セリア
こっちもダメ! 何の痕跡も残ってないわ…。

カル
クソッ! また逃げられちまったか!

カル
こんな様じゃ、いつまで経っても あいつらに謝ることすらできねぇ…

セリア
カル…。

セリア
わっ、
あんたどこから…

カル
…Shou-chanか。

カル
ヘヘッ、格好悪い所を 見られちまったな。

カル
また、 グレアムに逃げられちまったよ。

カル
お前が四堕神を相手に 頑張ってるってのに情けねーな…。

セリア
何言ってんのよ!

セリア
こんな運だけのヤツなんかより カルは何百倍も強敵を倒してきたじゃない!

カル
ハハハッ、 セリア、サンキューな。

カル
お前に慰められるなんて 貴重な体験をしたんだ。

カル
俺もこんな所で ヘコんでられねーな!

セリア
“貴重”ってどういうことよっ…

カル
ハハハッ、 感謝してるってことだよ。

カル
それより、 Shou-chan。

カル
俺たちがグレアムに逃げられたのは ただヤツが強かったからだけじゃない。

カル
ヤツを追い詰めた時、もう1体 強力な魔物が現れたようなんだ。

カル
ああ、 表現が曖昧で悪いな。

カル
正直に言うと 俺らはそのもう1体を見ていない。

カル
強い力を持った何かが現れた瞬間 俺たちは吹き飛ばされちまったからな。

カル
で、気が付いたらグレアムの姿は どこにも無かったってわけだ。

セリア
あの変な攻撃さえ無ければ グレアムを倒すことだってできたのに…。

カル
そうだな…。

カル
しかし、あの力… 只者じゃないことだけは確かだ…

セリア
…確かにね。

カル
まあ、俺らの部隊に それほどの被害はない。

カル
俺たちはこのまま グレアムの探索を続けるとするよ。

カル
お前はこの先の アムダール城を目指すんだろ?

カル
あそこからもヤバそうな気配が プンプンする。

カル
お前も十分に 気を付けるんだな。

セリア
あんたがあの魔物に会ったら すぐにやられちゃいそうだしね!

カル
ハハハッ、相変わらずセリアは Shou-chanには厳しいんだな。

セリア
べ、別にコイツにだけ 厳しいってわけじゃ…

ティリス
いたぁー!

ティリス
もー、どこに行ってたのよ! 随分、探したんだからね!

ティリス
って、あれ? よく見た顔がいっぱい?

セリア
………。

カル
よう、女神さん。 久しぶり。

ティリス
ひっさしぶり~♪ カルくんも元気そうね!

ティリス
で、こっちは相変わらず私の Shou-chanにちょっかい出してるの?

セリア
誰がちょっかい出してるのよ!

セリア
それに前にも言ったけど、 あんたのShou-chanじゃないでしょ!

ティリス
なによ~! また、ヤキモチ焼いてるの?

セリア
………。

カチャ

カル
ちょ、ちょ、ちょっと待て!

カル
落ち着けセリア!

カル
ほ、ほら、俺たちも 早くグレアムを追わないと!

カル
な、な!

カル
よし、Shou-chan!

カル
お互いこの先もがんばろーぜ!

カル
それじゃあ、行くぞ!セリア!

セリア
ちょ、カル! わかったから、そんなに引っ張らないで!

セリア
そこの女神! 覚えておきなさいよ!

ティリス
ベェーーーだ!!

ティリス
ふー、行っちゃったね。

ティリス
でも、カルくんたちも うまくグレアムを倒せるといいよね!

ティリス
さぁ、ここを抜ければ 次はいよいよアムダール城だよ!

ティリス
期待してるからね!