セリア
さすがに今回は少しだけ Shou-chanに悪いと思うわ……。
カル
さて、カロンさん。 試練の結果はどうだった?
カロン
お前…いやお前たちなら なれるかもしれない……。
セリア
アンタ、神託の巫女と 話したことがあるの!?
カロン
私は封印を守る魔神。 そして彼女は封印の鍵となる存在。
ルジーナ
で、なんでコイツがその女が待ち望む 希望なんだ?
ティリス
ルジくん、Shou-chanは みんなの希望なんだよ!
セリア
ティリス、長くなるから そういうのは今は止めて……。
カロン
カルナ・マスタがこの地に 降りてきた時の話をしなくてはならない。
カロン
この地に墜とされたカルナ・マスタが 魔神に封じられたのは知っているな?
セリア
それを仕切ったのがルシアスのかつての神徒 メロードっていうこともね。
パリス
メロードが神託の巫女イリアの力を 利用したこともアークから聞いたわ。
カロン
メロードはイリアの神を封じる力と 魔神たちの力を利用して
カロン
各地にカルナ・マスタの体と力を 封じたのだ。
パリス
カルナ・マスタの力はそれほど 強大だったのね。
カロン
ああ、1つの場所では 封じられないほどにな。
カロン
イリアの力によりカルナ・マスタは 本体と力に分けられ、
カロン
さらに本体はこの地に、 力は8つに分けられた。
カロン
そして、分けられた力に対し 魔神の力“影”を利用することで
ルジーナ
で、俺たちはお前たち魔神がそこまでして 封じたモノを解こうとしてるのか。
ルジーナ
そこにイリアの言う“希望”ってのが 関係するのか?
カロン
カルナ・マスタの力を各地に封じた後も 当然ながら監視は必要となる。
カロン
しかし、魔神たちはお互いを信用して いなかった。
カロン
だから、自身を分ける力を持つ私が 監視役として選ばれたのだ。
カロン
私は力と記憶を共有できる分身を 作り出すことができる。
カロン
そして、それを各封印された地に 送り込んでいた。
パリス
つまり、私たちがこれまで通ってきた 各地にあなたの分身がいたのね。
カロン
アークやルジーナが会った私は 私の分身でしかない。
カロン
私の本体と影は このメノンにずっといたのだからな。
セリア
ちょっと待って! そうだとすると計算が合わなくない?
セリア
ここは私たちがイシュグリアに来て訪れた 9カ所目よね?
カロン
カルナ・マスタの真の力の封印には 他の魔神が知らない隠された秘密がある。
カロン
それは、イリアが希望を信じて行った もう1つの封印だ。
カロン
メロードは他の魔神たちに イリアの存在を隠し
カロン
封印の基礎をメロードの術として 他の魔神たちに伝えていたが
カロン
各地の封印を見守っていた私は その後、すぐに気付くことができた。
カロン
奴は笑いながらすぐに イリアの存在を私に教えた。
カロン
魔神たちを騙したまま グランガイアに戻る予定だったのだが
カロン
自分がルシアスに捨てられたと知り 自暴自棄になっていたのだろうな。
カロン
私は各地の封印と同じ力を感じる地、 ミルドランへと分身の1つを向かわせた。
カロン
そこで、私はまだ意識のあったイリアと 出会ったのだ。
カロン
私は彼女もまた我々魔神を利用しようと しているのだと考えていた。
カロン
しかし、彼女はむしろ逆に自身を犠牲にして 我々を守ろうとしていたのだ……。
カロン
それだけでは、モーラのように他の 魔神の力を奪う存在が現れた時、
カロン
自身の魂でカルナ・マスタの魂をも 封じようとしていた。
カロン
それにより、自身も封印された状態と 同じとなることを知りながらな。
カル
つまり、カルナ・マスタの封印は 本当は3つあるということか。
カル
それは、封印を行った魔神の大半の力を 使い開くこのメノンに封じられている。
カル
それは、Shou-chanたちが 今まで通ってきた8つの地域に
カル
それは、神託の巫女イリアが、 自身の魂を使いミルドランに封じている。
カロン
ミルドランの魂の封印はイリアが 行ったが、
カロン
その封印自体は私の影によって 封じられている。
ルジーナ
危険な魂を封じてるんだ。 当然と言えば当然だな。
カロン
それと、カルナ・マスタの各封印の側には すべてイリアの力が漂っている。
カロン
彼女はカルナ・マスタの魂を封じると同時に 自分が封じられてしまう前に
カロン
彼女が信じた “希望”が訪れた時のためにな。
ルジーナ
また面倒くさいことをしやがって……。 だが、ようやく理解できたぜ。
セリア
……複雑すぎてまったく わからないんだけど。
セリア
アンタ、まったく話を 聞いてなかったわね……。
カル
イリアさんは、各封印の場所で 何が起きてもいいように
カル
そして、その力は、彼女の言う “希望”が訪れた時に発動して
カル
だから、この地に隠されたイリアさんの 力を借りられれば、
カル
カルナ・マスタの体を 倒すことができるかもしれない。
カル
……Shou-chan、 もしかしたらお前は気が付かない内に
カル
他の場所でもイリアさんに 助けられていたのかもな。
セリア
うん…少しずつはわかってきたわ。 でも、やっぱりわからないことがあるの。
セリア
アンタ、神託の巫女に 会ったことでもあったの?
ティリス
それは、Shou-chanが Shou-chanだからだよ♪
カル
セリア、おそらくその2つの疑問は 両方ともアークに関係している。
ルジーナ
これでわかってないのは、 あと2人だな。
ティリス
アークはShou-chanのことを 認めている。
ティリス
だから、アークのことが大好きな その子の力も
ティリス
Shou-chanに 力を貸してくれる。
ティリス
Shou-chanは凄いんだよ! ってね。
カル
でも、この地に隠されたイリアさんの力は カルナ・マスタの結界の中、
カル
しかもかなり深い場所に 隠されているんだろう?
カル
それを目覚めさせるには Shou-chanじゃなくて
カル
……やっと爺さんたちの話とも 繋がってきたな。
パリス
それだけ複雑かつ慎重にしなければ いけないほど
パリス
カルナ・マスタは封印前も 封印後も危険な存在なのね……。
カロン
おそらく、カルナ・マスタを倒すなら 今回が最後の機会だろう。
カロン
神を封じる力を持った神託の巫女の力、 それを呼び覚ます存在、神託の騎士、
カロン
この要素がすべて揃うことは もうあるまい……。
カロン
私が話せることはここまでだ。 後はお前たちに託すとしよう。
カロン
最後にアークに向けた イリアの言葉を伝えてな。
カロン
ならば私も封印を守ってきた魔神の 最後の役目にうつるとしよう……。
カロン
あと少しでお前と久々に 話すことができそうだ。