不思議な洞窟ね。 氷に包まれているのにそれほど寒くない。
パリス
風が無いだけでも外より ずっと暖かくなるものね。
ケッ、これだけ寒い地形が多い中じゃー ここはまだマシな方だな。
ルジーナ
どうせ、お前の中にある 魔神の力とやらについてだろうが。
ルジーナ
シュスイの最後の力を見て 考えさせられたのか?
ルジーナ
「自分は大切な時に力を出せるのか」とか お優しいカル様は考えてるんですか?
ルジーナ
いいか、俺たちはカル様に バカにされてんだよ。
ルジーナ
カル様が自由に魔神の力を使えないと 俺たちは窮地に陥ってしまうんだとさ。
ルジーナ
お前が今、悩んでるのが その証拠なんだよ!
ルジーナ
俺はお前の力を頼りにするほど 弱くねー!
セリア
アンタ、少し前にクレバスにハマったの 助けてもらってない?
ルジーナ
それに実際に戦う力なんざ、 強さの1つでしかねーんだよ。
???
目的を達成するために すべての手を尽くせる者ですかね。
ベルツ
そして、セリアさん、 また会えて私は嬉しいです。
ベルツ
ハハハハッ、相変わらず手厳しい。 そんなところも素敵ですけれどね。
ベルツ
そして、ルジーナ。 キミは相変わらず頼もしいね。
ベルツ
目的を達成するために すべての状況を整える戦略。
ベルツ
戦闘力というのはその局地で発生する 1つの要因でしかない。
ベルツ
そう言いながらも戦闘力でも 人並み外れた力を得るために努力する。
ベルツ
キミのその考え方や姿勢に、 俺は昔から憧れたものだよ。
ベルツ
“最強”その称号をあの武神シュスイは Shou-chanに与えようとしていたけど
ベルツ
ルジーナ、俺はキミにこそ、 その称号は相応しいと思っているよ。
セリア
まあ、自称“超絶最強召喚師”って 名乗ってるくらいだしね。
ルジーナ
テメーが言うな! なんか腹が立つんだよ!
ルジーナ
それより、ベルツ! お前は何をしに来やがった!
ルジーナ
お前が目指してるのは俺たちじゃなくて メノンだろうが!
ベルツ
俺はお前とセリアさんに会いたくて ここまで来たというのに。
ベルツ
おっと、セリアさん。 そんなに見つめないでください。
ベルツ
ハハハハッ、これ以上、真実を言い過ぎると セリアさんに嫌がられそうなので
ベルツ
セリアさんと親友の顔が見られただけで 私は満足なので。
ベルツ
せっかくだから 新情報をいくつか伝えておくよ。
ベルツ
エルガイア連邦やランドール皇国の上層部は すでにこの地での状況を把握している。
ベルツ
つまり、その先についても 対策を練り始めているってことさ。
ベルツ
さすが上級貴族のパリスさん。 気になりますか?
ベルツ
フフッ、素直でいいですね。 では、お教えします。
ベルツ
魔神たちの危険を退け、 カルナ・マスタを倒した後のことを
ベルツ
ハハハハッ、それじゃあ今度こそ 本当に行くとするよ。
ベルツ
複数の魔神の力を手に入れたモーラは これまで以上の強敵。
ベルツ
最強候補のShou-chan召喚師 といえでも苦労するかもね。
ルジーナ
何度も言うがアイツの言葉には 惑わされるんじゃねーぞ。
パリス
彼が今このタイミングで私たちに 情報を与えたのにも
セリア
パリス、ルジーナの言う通り、 考え過ぎない方がいいわよ。
セリア
ベルツが出てきてから 一言も話してないわよ。
カル
ハハハッ、俺がしゃべると ややこしくなりそうだったからな。
カル
それにホラ、Shou-chanも 何も言ってないぜ。
セリア
もうみんなベルツにも慣れてきたみたいだし 当初の目的通りに先を目指しましょう。
カル
Shou-chan、パリスさん、 ルジーナ、行こうぜ。
ルジーナ
この戦いが終わった後、パリスが皇国に 戻るのを見越してのことか?
ルジーナ
ヤツの好きにはさせねー。 今度こそな……。