ルジーナ
テメーらはだからダメだってんだよ。

ルジーナ
モーラの考えてる策なんざ そんなに難しくはねー。

ルジーナ
俺たちを利用して他の魔神を弱らせる。 その後、アイツが力を奪う。

ルジーナ
それだけだ。

セリア
ルジーナ、アンタ、偉そうにしてるけど ジグでのこと無かったことにするつもり?

ルジーナ
うるせー! つまんねーこと蒸し返すな!

パリス
つまらなくは無かったけど 今は流さないと話が進まないのも確かね。

パリス
でも、ルジーナ。

パリス
私たちが倒したけれど モーラが力を奪えていない魔神もいるわ。

パリス
それについてはどう説明するの?

ルジーナ
恐らく相性ってヤツだろうよ。

ルジーナ
あの女、モルデリムとかいう魔神を 相当嫌ってたみたいだしな。

カル
となると問題はシュスイか。

ルジーナ
ああ、さっきモーラが挙げた名前に シュスイの名は入っていなかった。

ルジーナ
モーラは俺たちがシュスイと戦って 弱るのを狙ってやがるはずだ。

パリス
またあの魔神ね……。

セリア
最近、見かけないけど、突然出てくるから 面倒な相手よね……。

ルジーナ
大方、あの女が指定した場所へ向かう途中で 現れるんだろうがな。

カル
それを予測した上で俺たちを 動かしてるってことか。

カル
とはいえ、俺たちはそれをわかってても 進むしか無いか……。

セリア
それじゃあ、魔皇城エストリアが メノンへ繋がるって話はウソなの?

カル
いや、それは恐らく本当だと思う。

カル
ルジーナ、お前はどう思う?

ルジーナ
ケッ、まあそこはウソじゃねーだろうな。

ルジーナ
あの女はメノンでカルナ・マスタと戦う前に 面倒な勢力は一掃したいはずだ。

ルジーナ
どの勢力も少人数だし、面倒なのは バラバラに動かれることだろうよ。

ルジーナ
だとすれば、各個撃破じゃなく

ルジーナ
わかりやすい場所に 全員が集まるよう仕向けて罠を仕掛ける。

ルジーナ
召喚老のジジイどもやベルツも今頃 メノンへの情報は手に入れてるだろうな。

ルジーナ
ヤツのエサに釣られてどいつもこいつも ノコノコ集めさせられる。

ルジーナ
ケッ、ムカつく相手だぜ。

ルジーナ
おい、Shou-chan!

ルジーナ
テメーも聞いてばっかりじゃなく 少しは頭を使いやがれ!

パリス
でも、そうなるとやっぱり私たちが やることは変えようがないのね。

カル
ああ、それがモーラの凄いところだろうな。

ルジーナ
ケッ、ヤツは最初から この状況を目指して動いてたんだろうよ。

ルジーナ
だとすれば、今さらどうしたところで 流れが変わるわけじゃねー。

ルジーナ
結局は、ヤツをぶっ倒すしかねーんだよ。 ヤツの想定を越える力でな。

カル
力か……。

セリア
でも、ルジーナってそれだけ頭が回るクセに

セリア
なんでジグでは あんな単純な罠にかかったの?

ルジーナ
だから蒸し返すなって言ってんだろうが!

パリス
毎回、単純な罠にはかかるわよね……。

セリア
まさか、予測した上で……。

セリア
アンタ、変な格好を見せるのが好きとか!?

ルジーナ
ふざけんな! そんなわけねーだろーが!

パリス
セリア、止めて……。

パリス
私の中のルジーナの嫌な人物像が 崩れてしまうわ……。

ルジーナ
お前ら、モーラと戦う前に 一度、ゆっくり話そうじゃねーか……。

セリア
止めてよ!

セリア
私はアンタの変な格好を 観察する趣味は無いわよ!

ルジーナ
このバカ女! ぶっ潰す!

カル
ハハッ、それくらいにしておけって。

カル
これじゃあいつまで経っても 先に進めないぜ。

カル
なあ、Shou-chan。

カル
俺が合流する前って もしかして大変だったのか?

???
大事の前だというのに 緊張感の無い連中だな。

カル
リオメルグさん! どうしてここに?

カル
バリュオンはどうしたんだ?

リオメルグ
安心してください。

リオメルグ
バリュオン様は弱られているとはいえ 落ち着いた状態になっています。

リオメルグ
ですので私はモーラを倒すため この地にやって来たのです。

リオメルグ
一刻も早くバリュオン様の 力を取り戻したいので。

リオメルグ
…………。

リオメルグ
それなのにあなたは……。

カル
リオメルグさん、俺たちだって 真剣だぜ。

カル
目的に向けて真っ直ぐ進んでる。

カル
まあ、外から見たらふざけてるように 見える時もあるかもしれないけど……。

リオメルグ
今の私はその言葉を 信じることができません。

リオメルグ
モーラを倒しバリュオン様の力を 取り戻すという結果でお示しください。

カル
もちろんそのつもりだ。

カル
俺もバリュオンとはもう一度 逃げずに話し合いたいからな。

リオメルグ
…………。

リオメルグ
好きにしてください。

リオメルグ
私は私の力で目的を果たすために 動くだけです。

カル
モーラは狡猾な相手だから 罠には十分気を付けて……。

リオメルグ
……わかりました。 それでは、失礼します。

カル
…………。

セリア
カル……。

カル
…………。

カル
さあ、俺たちも進むとするか!

カル
シュスイがどこで出てくるかわからないから 各自注意して進もうぜ!

ルジーナ
ケッ、俺はあんな面倒なヤツの 相手なんざしたくねーな。

ルジーナ
Shou-chan、お前はシュスイに 気に入られてたようだし、

ルジーナ
出てきたらお前が相手してやれよ。

セリア
そうね。 私もその意見には賛成だわ。

パリス
ちょっと、2人とも……。

パリス
まあ、私もその気持ちはわかるけど……。

カル
それじゃあ、シュスイが出たら

カル
Shou-chanに 任せるってことでいいかな?

カル
ハハッ、Shou-chan、 そんな顔をするなって。

カル
冗談だよな。 みんな?

ルジーナ
…………。

セリア
…………。

パリス
あっ……えっと……。

カル
ハ、ハハッ……。 あ、あれだ……。

カル
よし、出発するぞ!