リオメルグ
そして詫びよう。 私がお前たちを侮っていたことを。
セリア
Shou-chan、パリス、 もう一戦行くわよ。準備はいい?
カル
リオメルグさん、 俺のために戦ってくれてありがとう。
リオメルグ
カル様がそこまで仰るなら 私もここは退きましょう。
リオメルグ
ですが、もしあなたがこの者たちを バリュオン様の元まで連れて来るようなら
リオメルグ
その時は、私はカル様と言えど 容赦はしません。
カル
俺もあの人やリオメルグさんが やろうとしていることを邪魔したくはない。
カル
格好つけてShou-chanたちに 挑もうとしたらこの様だからな……。
セリア
それより、どうするの? やっぱり私たちと戦うの?
カル
やっぱり中途半端な気持ちで 戦おうとしちゃダメだな。
セリア
戦うのを止めるってことは 考えを変えるの?
セリア
私はカルがそう簡単に考えを 変えるようには思えないんだけど。
カル
俺のことをよく理解してくれていて 嬉しいよ。
セリア
そういうことあんまり 言わない方がいいわよ。
セリア
考えは変えないで私たちとも戦わないって 完全にワガママよね?
カル
うーん、それなんだけど まずみんなにも知ってほしいんだ。
カル
バリュオンが今、霊峰ナーガで行おうと している儀式について。
パリス
そういえばリオメルグも儀式のこと 言っていたわね。
パリス
この地の魔神たちは 何をしようとしているの?
カル
……この儀式が成功すればカルナ・マスタは 元々いた神々の世界に戻されることになる。
セリア
でも、それって今はティリス以外に できないんじゃなかったの?
カル
ああ、偶発的なものを除けば、元々の能力 として自由に使えるのはティリスだけだ。
カル
だが、複雑な条件を満たせば 限定的なゲートならなんとかなるらしい。
パリス
確かにゲートが開いた記録は 歴史上いくつか残っているわね……。
カル
とはいえ、強大な力を持った魔神でやっと っていう感じだから簡単じゃないけどな。
セリア
でも、カルナ・マスタを神々の世界に 戻しちゃったらそっちが大変にならない?
カル
だけど考えてみてくれ。 元々は向こうにいた神様だ。
カル
それを邪魔だからってこっちに 飛ばされたんじゃ
カル
イシュグリアの住人も いい迷惑だと思わないか?
パリス
でも、もし神々の世界に戻して カルナ・マスタが復活してしまったら
カル
いずれにせよ、 戦場がここである必要はないだろう?
カル
被害を出してもいい世界を 限定的な戦場にできるだろう?
カル
それにそうなれば、この地の魔神たちも きっと協力してくれる。
カル
カルナ・マスタの危険さは この地の住人が一番理解しているからな。
セリア
……カル、本当にそれで うまくいくと思ってるの?
セリア
私はイシュグリアに降りてきて いろんな魔神と戦ったからわかるわ。
セリア
魔神たちはこの地からカルナ・マスタが 消えたら、協力なんてしない。
セリア
以前に協力したのは、この地が 滅ぼされる危険があったから。
セリア
神々の世界やグランガイア、エルガイアが どうなろうときっと魔神たちは動かないわ。
セリア
カル、本当の気持ちを話して。 こっちに来てからのあなたは変よ。
セリア
自分の道を進むって言いながら 動きははっきりしないし、
セリア
あなたの本当のお父さんである 魔神に会って、
セリア
カル、あなたが本当に守りたいものは何? カル、あなたが本当に大切なものは何?
セリア
それを教えて。 キレイな言葉で誤魔化さないで。
セリア
やっと言いたいことを カルにはっきり言えたわ!
セリア
こっちに来てカルと再会してから ずっとモヤモヤしてたのよね。
セリア
なんか周りのペースに流されてたっていうか 一方的に話を聞かされ続けたっていうか。
セリア
結局私が言いたいことがわからなく なっちゃってたんだけど
セリア
なんでカルと会う度にうまく話を できないのかな?
セリア
だから、私が今、言いたいことを言えたのは パリスのおかげよ。
カル
俺も偉そうなことを言ってたけど ずっと悩んでたんだ。
カル
みんなに迷惑をかけちゃいけないと思って 全部自分で何とかしようとしてた。
カル
悩んでたんなら 相談すればよかったんだよな。
セリア
そんな当たり前のことに 気が付かないんだから。
カル
親友のお前に相談もしないまま 勝手に迷って進んじまって。
カル
これからはしっかりお前にも 頼らせてもらうよ。
セリア
カルは本当は迷ってることを 私たちに教えてくれただけなんだから。
セリア
だからパリス。 あなたも早く楽になりなさい。
セリア
私たちはいつでもどんな状況でも あなたの味方なんだから。
カル
よーし、そうと決まれば 俺も一緒に行かせてもらうぜ!
カル
俺の悩みを当人たちを前に 思いっきりぶつけてやる!
セリア
Shou-chan、良かったじゃない。 しばらくは親友同士、戦わなくてすんで。