…………。

……パリス、モーラが言ったこと 気にしてるの？

ええ、セリアにはああ言ってもらったけど 私が迷っているのは確かだし

いつかそれが原因でみんなの足を引っ張って しまわないか心配で……。

私はこのままでいいのかと……。

ハァー、本当にパリスは頭が良いバカよね。

パリスがもしこの先に足を引っ張ることが あったとしても

これまでも今もそれ以上に私たちを 助けてくれてるでしょう？

でも、やっぱり何かが起きてからじゃ 遅いし……。

あーもう本当にバカ！

私はパリスがいなくなると困る って言ってるの！

くだらないこと考えてる暇があるなら とっととティリスを助けに行くわよ！

Shou-chan！

アンタがちゃんとフォローしないから パリスが悩んでるんじゃない！

私は先に行くからパリスを しっかり励ましておくのよ！

…………。

セリアらしいって言えばセリアらしい 励ましよね。

本当に嬉しく思う。

でも、私はセリアじゃないから……。

Shou-chan、ごめんなさい。

今がそんな時じゃないのは 理解しているつもりなんだけど……。

私はランドール皇国を外から変えるために 召喚院に入った。

そして今、ティリス様を助けるために イシュグリアにいる。

この先、私はきっと人々の自由のため カルナ・マスタと戦うことになる。

それはいいの。

でも、その先で私は……。

ごめんなさい。

カルナ・マスタを倒すことが簡単なこととは 思っていない。

今はそのことに集中する必要があることも わかる。

でも…それでも私は……。

ごめんなさい。 Shou-chan。

私、謝ってばかりね……。

あなたと話していると自分の弱さが 自然に出てきてしまうみたい。

甘えてるだけよね。 しっかりしないと！

さあ、私たちも先に行きましょう！ セリアが待っているわ。

パリスも悩んでいるようじゃな。

フン、つまらぬことで悩みおって。 だから魔神にバカにされるのだ。

そう言ってやるな。

彼女は今後、エルガイアの中でも 重要になるだろう人物じゃ。

今の内に悩み苦しみ成長してもらわんとな。

Shou-chanやカル、セリアたちと 旅をすることは

きっと彼女にとって有益な 経験となるじゃろうよ。

グラデンスよ。 お前は相変わらず性格が悪いな。

お主に言われたくはないわ……。

まあいい。 ここでのワシらの用事は終わった。

メノンまでの道ももうすぐ開く。 ワシらはワシらの仕事をしよう。

俺は元からそのつもりだ。

今回はお前のノゾキ趣味に 付き合ってやったまで。

だいたいお前は昔もその趣味のせいで……。

オーンよ！ そこらで止めておけ！

ホラ、早く先に進むぞ！

フン、相変わらずなのは 若造どもだけでなく俺たちもか……。