オーン
グッ……。

セリア
ウソ……オーン様が……。

パリス
Shou-chan、大丈夫?

ミーファ
俺はやったのか……。

ミーファ
グリフさん、ロアさん、クランツさん…… 俺は…俺は遂にオーンを倒しました!

ミーファ
Shou-chanよ。 お前の協力に感謝する。

ミーファ
手負いとはいえ、オーンをここまで 追い込めたのはお前の力があったからだ。

ミーファ
これで俺は前に進める。

ミーファ
先輩たちのことを忘れること無く 胸の奥にしまってな……。

パリス
ミーファさん……。

ミーファ
Shou-chan、そしてその仲間の 召喚師たちよ。

ミーファ
お前たちの協力に感謝して 俺が知っている情報を教えてやる。

ミーファ
イシュグリア先遣隊が命がけで 調査した情報、

ミーファ
カルナ・マスタが封じられた地の 情報をな。

パリス
先遣隊の目的はそれだったのね……。

ミーファ
そうだ。

ミーファ
俺たちはこのイシュグリアで魔神たちに 追われる中、その任務を遂行していた。

ミーファ
そして、それらしき地を発見しながらも それを持ち帰ることができなかった。

ミーファ
召喚院の援軍が届かなかったためにな。

オーン
…………。

ミーファ
フン、まあいい。 それは別の話だ。

ミーファ
Shou-chanよ。 お前は進むのだろう?

ミーファ
カルナ・マスタを倒すために。

ミーファ
それが召喚老たちの意志と知りながら アクラスの遺志を継ぐのだろう?

ミーファ
お前の大切な何かを救うために。

ミーファ
ならば進むがいい。

ミーファ
お前たちが目指すべき場所の名はメノン。 そこにカルナ・マスタは眠っている。

ミーファ
世界を滅ぼす力を取り戻すため 傷を癒やしながらな……。

セリア
メノン……。 それが私たちが目指す場所……。

ミーファ
だが、その前にお前たちは2つの場所を 進まねばならない。

ミーファ
1つは竜の力を持つ魔神が支配する地 ファル・ナーガ。

ミーファ
1つはかつて多くの魔神を従えた国家が 存在した地、エストリア。

ミーファ
その2つを越えた時、 お前たちはメノンに進む資格を得るだろう。

パリス
資格? それはどんな資格なの?

ミーファ
残念だが俺が知るのはここまでだ。 その先はお前たち自身の力で調べるがいい。

セリア
どこに行くの?

ミーファ
さあな。 俺の居場所などどこにも無い。

セリア
私たちと一緒に行かない?

セリア
Shou-chanと一緒に戦ったのも 何かの縁だしさ。

セリア
もう、召喚老様たちとの わだかまりもないんでしょう?

ミーファ
悪いがそれは断らせてもらう。

ミーファ
さっきは成り行きでともに戦ったが、

ミーファ
今さら召喚院の者とともに戦うのには どうにも抵抗がある。

ミーファ
それに、グラデンスへの 嫌悪感はまだ消えてはいない。

ミーファ
オーンよ。 グラデンスに伝えておけ。

ミーファ
貴様のつまらぬ策など無くても 俺はお前らに負けはしないとな。

オーン
フン、知るか。 お前が自分で伝えろ。

ミーファ
……そうだな。 俺自身の言葉で伝えるとしよう。

ミーファ
Shou-chan、お前とはまたすぐに 会うような気がする。

ミーファ
それまでにお互いに腕を磨くとしよう。

ミーファ
俺も本気のお前と 戦ってみたくなったのでな。

セリア
行っちゃったわね……。

パリス
ええ、でもこれで最終目的地は はっきりとしたわね。

セリア
メノンか……。

セリア
まあでもそこに辿り着くまで まだ色々大変そうだけどね。

パリス
そうね……。

パリス
カルにルジーナにベルツ、 それにまだ出会っていない魔神。

パリス
まだまだ問題は山積みね……。

セリア
それはそうとオーン様、 大丈夫ですか?

オーン
貴様に心配されるほどではない。

セリア
それにしても、実はお優しいんですね。

セリア
体力が回復しても 襲いかかったりしないんなんて。

オーン
フン……。 それよりも、とっとと先へ進め。

オーン
お前たちが言ったように やるべきことは山積みなのだろう。

オーン
それと、Shou-chanよ。 調子に乗るんじゃないぞ。

オーン
次に戦った時も同じように 勝てると思わないことだな。

オーン
俺の全盛期は常に その瞬間なのだから。

セリア
…怖いセリフですね。

セリア
それじゃあパリス、Shou-chan、 行きましょう。

セリア
敗北感に打ちひしがれている オーン様をそっとしておくのも優しさよ。

パリス
ちょ、ちょっとセリア!

セリア
こんな時くらいしか言えないでしょう。

セリア
Shou-chanも しっかり言っておきなさい。

セリア
勝者の言葉をオーン様に向けてね♪

オーン
セリア、覚悟はできているということか?

セリア
アハハハハッ、冗談です♪

セリア
さあ、2人とも行くわよー!

パリス
セリアちょっと待ってって!

パリス
Shou-chanも急ぎましょう! オーン様の気が変わらないうちに!

???
賑やかな連中は行ったようじゃな。

オーン
グラデンスか。

グラデンス
オーンよ。 今回はすまなかったな。

グラデンス
お前に損な役割をさせてしまった。

オーン
フン、どうせなんとかミーファを 俺に勝たせたかったのだろうが

オーン
貴様が仕掛けた罠など どれもこれも効きはしないわ。

オーン
純粋に奴らが強くなっていた。 ただそれだけだ。

グラデンス
フォッフォッフォッ、 相変わらず不器用な男じゃのー。

グラデンス
その言葉を先ほどかけてやれば また違っていただろうに。

オーン
知らん。

オーン
なぜ自分の敗北を相手の前で 認めねばならんのだ。

グラデンス
そうじゃな……。

オーン
グラデンスよ。

オーン
お前はShou-chanたちに すべてを話したんだな。

グラデンス
ああ、話した。

オーン
そうか。 ならば何も言うまい。

オーン
あいつらがメノンを目指すのも自由。 俺たちの前に立ち塞がるのも自由。

グラデンス
そうじゃな……。

オーン
だが、お前は信じているのだろう。

オーン
あいつらのこと、 それにお前の息子のことも。

グラデンス
ワシの息子か……。

グラデンス
そうじゃな。 ワシは信じているんじゃろうな……。

オーン
ならば俺たちも進むとするか。 こんな所でいつまでも休んでられん。

グラデンス
お、お主、傷はもう大丈夫なのか?

オーン
この程度の傷、 動いているうちに治るわ。

グラデンス
お主、本当にShou-chanたちに 負けたんじゃよな?

オーン
知らん。 あの戦いの結果はもう忘れた。

グラデンス
フォッフォッフォッ、 そうだな、お主はそういう男じゃったな。

グラデンス
では、ワシらも行くとしよう。

グラデンス
アクラスの遺志を継ぐ者として カルナ・マスタを倒す戦いにの。

ルジーナ
なるほどな。

ルジーナ
時代が変わっても お前はやっぱり人間の敵になるってわけか。

ルジーナ
…………。

ルジーナ
何を黙っているんだ? それとも何も言い返せないのか?

ルジーナ
なあ、アークさんよー!

アーク
…………。

ルジーナ
ハハハハハッ、俺の予想は大的中って ヤツだったみたいだな!

ルジーナ
オモシレー状況じゃねーか!

ルジーナ
さーて、それじゃあ俺は どう動かせてもらうとするかな。

ルジーナ
カル、Shou-chan、待ってろよ。

ルジーナ
俺がお前らに面白いものを 見せてやるからよー。