聞いてください。皆さん。 少し困った事態でして……。
アンタ、よくもまあすぐに 私たちの前に顔を出せたわね……。
ベルツ
いえいえ、私は皆さんとずっと一緒に 旅をしたいくらいですよ。
ベルツ
私はずーっと親友のルジーナが 羨ましかったのですから。
セリア
そういう意味じゃないわよ。 アンタ、わざと間違えてるでしょう。
ベルツ
ハハハッ、さすがセリアさん、 無駄がなくて素晴らしい♪
ベルツ
先ほど長話をしたもので 少し疲れてしまっていますし。
ベルツ
やはり美しい女性と一緒にいると 饒舌になってしまいますね♪
ベルツ
我が親友、ルジーナが みつからないのですよ。
ベルツ
皆さん、彼が行きそうな場所、 何か知ってたりしませんか?
セリア
まあ、知っていたとしても アンタに教えることはないけどね。
ベルツ
皆さんなら何か知っているかもと 思ったのですが……。
ベルツ
それにセリアさんもまだ先ほどのことを 怒ってらっしゃるようですし……。
ベルツ
セリアさんの怒りを鎮める 有益な情報を伝え忘れてました!
ベルツ
実は私、アクラス召喚院の 凄い秘密を知ってるんですよ……。
ベルツ
カル召喚師やミーファさんにも お伝えしたのですが、
セリア
それって、前に話そうとしてた 召喚院設立についての話のこと?
ベルツ
さらに言うならば、設立当初からの 召喚老たちの狙い…ですかね。
セリア
でもアンタそれ、さっきカルに召喚老たちに 直接話させるって言ってたじゃない。
ベルツ
アハハハハッ、さすがセリアさん! 気付かれましたか。
セリア
そりゃー無いって言ったら ウソになるけど……。
セリア
今それを聞いても私の目的が 変わるわけじゃないし。
ベルツ
うっ……そ、そう言わずに 聞いていただけませんかね?
???
フォッフォッフォッ、 さすがはセリアじゃな。
クローザー殿もセリアを自分のペースに 乗せることは難しいようじゃな。
グラデンス
ベルツ殿、どうやらお前さんは 召喚院設立の話を自身でしたいようじゃな。
パリス
それは、私たちにウソをついて 悪い印象を与えるということでしょうか?
グラデンス
簡単にバレるウソをつくような者なら ワシらも危険視はしないのじゃがな。
グラデンス
少しずつ相手の感情の隙間に入る言葉で 印象を変えるのがうまいようでの。
ベルツ
そんなことができたら私はもっと 連邦で高い地位を得ていますよ。
グラデンス
高い地位をお主が望んでいるのなら そうなっているじゃろうな。
セリア
グラデンス様の言うことが合っているか どうかはわからないけど、
セリア
アンタが本心で話していないことくらいは 私でもわかるわ。
セリア
だから、私はアンタの言葉を 信じきることができないの。
ベルツ
セリアさん…あなたは私の想像より 面白い人のようですね。
ベルツ
私もあなたのパートナーに立候補しても よろしいでしょうか?
ベルツ
もしかしてすでに 心に決めた男性がいるとか?
ベルツ
ルジーナとは思えませんし…… カル召喚師でしょうか?
セリア
なんでもかんでも恋愛に繋げて考えて! バカじゃないの!
ベルツ
そうは思いませんか? パリスさん、Shou-chanさん。
ベルツ
どうやらこの場にこれ以上いるのは 得策ではないようですね。
ベルツ
セリアさん、今度はさっきの話を ゆっくりさせてくださいね。
ベルツ
アハハハハッ、それでは皆さん またお会いしましょう。
セリア
アンタもボーっとしてないで 何か言ってやればよかったのよ!
パリス
彼のせいでこちらのペースが 乱され続けてるわ……。
パリス
ところでグラデンス様、 どちらに行こうとされているのです?
グラデンス
ベルツ殿もいなくなったし、 ワシの出番ももう終わりかと思っての。
グラデンス
ワシがしっかり説明せんと お主らも納得いかぬじゃろう?
グラデンス
それに、いつあの者から歪んだ説明を されるかわからんしな。
グラデンス
お主たちにアクラス召喚院設立に 関わる真実を話させてもらうとしよう。
セリア
ですから、私たちは元から話して くださるのを待ってたんです。
パリス
この地に来た時点で、それなりの覚悟は しているつもりです。
グラデンス
フォッフォッフォッ、そうじゃったな。 では、Shou-chanも良いかの?
グラデンス
だが、その前にお主たちには ワシら召喚老が滅ぼそうとしている
グラデンス
“強大な力”について先に話させてくれ。
グラデンス
それを聞いた後、ワシの話を聞くかどうか 決めてくれてもよいのでな。
パリス
それだけ、それが危険な内容という ことなんですね……。
グラデンス
……召喚師たちよ。 お主たちに話そう。
グラデンス
ワシら召喚老が滅ぼすために動いている “強大な力”、
グラデンス
それは、この地に封じられている 大神皇カルナ・マスタと呼ばれる神じゃ。
グラデンス
かつて人を滅ぼそうとして ルシアスに封じられた神。
グラデンス
ワシらはその神を滅ぼそうと しておるのじゃよ。
セリア
覚悟は無いかもしれません。 でも、私はティリスを救いたい。
セリア
私はこの地に棲む魔神の脅威を払えば ティリスを救えると思っていました。
セリア
カルナ・マスタ様も倒さなければ ティリスは救えないのですか?
セリア
だったら私はカルナ・マスタ様とも 戦います。
パリス
覚悟があると言えばウソになります。 ただ、私は真実が知りたい。
パリス
皇国を捨てた私がたどり着いた アクラス召喚院という場所。
パリス
そこでもまた私は信じた人に 騙されたのか……。
パリス
召喚老様たちにはカルナ・マスタ様と 戦う正しい理由があると。
グラデンス
Shou-chanよ。 お主はどうじゃ?
グラデンス
お主はいつも自身の信じることのために 戦い続けてきたのじゃからな。
グラデンス
お主たちが安易な覚悟ではなく しっかりと考えていることがな。
グラデンス
ここで簡単に戦うという選択をしたなら 逆に心配するところじゃったよ。
グラデンス
ワシはいつもお主たちを 試し続けていたのじゃよ。
グラデンス
お主たちがワシら召喚老とともに 真実を知るに値する戦士かどうかをの。
セリア
怖い顔なんてしてません。 この顔は生まれつきです。
セリア
それより、早く話の続きを 聞かせてください。
セリア
カルナ・マスタ様を倒す理由、 そして、アクラス召喚院設立の秘密を。
グラデンス
フォッフォッフォッ、 それはすまんかったな。
グラデンス
これ以上、同じ場所に長居するのは 危険じゃ。
グラデンス
いつ、他の魔神が気付いて襲ってくるか わからんからな。
グラデンス
そこでお主たちにゆっくりと 話をさせてもらう。
グラデンス
それより、早く移動せんと ミーファを追っているオーンが
グラデンス
目的を遂げ こちらに合流してくるかもしれんぞ。
パリス
それは本当に急ぐ必要が ありそうですね……。
パリス
私たちが今いる場所が魔神が支配する地だと いうことは変わらないのだから。
アム=ユノス
なんか色々と盛り上がってるみたいだけど ボクのこと忘れてないかな?
アム=ユノス
刻は流れるようにしか 流れないんだしね。
アム=ユノス
ボクの所に着く頃には 彼らはまた一段階成長してそうだしね♪
アム=ユノス
それじゃあボクはゆっくりと 待たせてもらうとしようかな。
アム=ユノス
ボクの存在を終わらせる可能性を持つ 人間たちの到着をね。