まったくどいつもこいつも どうなってるのよ！

ティリスを助けるつもりは無いの？

本当に困るわよね……。

これでもしShou-chanまで いなくなったとしたら……。

……！ Shou-chan！

遅いわよ！ アンタのこと待ってたんだから！

まったくアンタまでいなくなったかと 思ったわよ……。

ああ、ごめんなさい。

ルジーナがいなくなってしまって……。

この前のベルツとかいう連邦の上級外交官が 話していたこともあるし

本当に連邦の諜報員だったり するのかしら……。

諜報員ねー。

あいつにそんな演技力があるようには 見えないけど。

確かにあれだけ感情を表に出してたら ウソはバレそうだけど……。

でも、それすらも演技だとしたら 怖いわよね。

まあ、この際、ルジーナが諜報員だろうが なんだろうがなんでもいいけど

戦力としてあいつがいないのは 正直厳しいと思うわ。

それに、あれでいて的確な指示は 出していたからね。

あまり認めたくないけど その通りね……。

イシュグリアに来てから 彼の活躍があったからこそ

ここまで辿り着けたという事実は 否めないわ。

まあ、本人の前では 絶対に言いたくないけどね。

フフフッ、それはそうね。

で、Shou-chan、 アンタはこの後、どうするの？

ティリスから何か言われてないの？

え、この地を支配する魔神に会った？

そういうことはもっと早く言いなさいよ！

相変わらず受け身ねー。

まあ、そこがアンタらしいっちゃ アンタらしいんだけど。

そのクセ、妙に頑固な所もあるんだから 本当、変わったヤツよね。

フフッ、そうね。

でも、私はそんなShou-chanも 嫌いじゃないわよ。

わ、私も別に嫌いってわけじゃないわよ！

そ、それより早くその魔神の話を 聞かせなさいよ！

そうね。 移動しながら聞かせてちょうだい。

これだけ暑い場所に長くいると、

突然グラデンス様が現れて またおかしなこと言われそうだから……。

うっ、それは私もイヤかも……。

ホラ、Shou-chan！ さっさと先に進むわよ！