フン、どうやらカルの話は ウソではなかったようだな。
ミーファ
いいだろう。カルとの約束だ。 お前に少し話をしてやろう。
ミーファ
あれは俺が第十魔討隊の隊長に 選ばれてしばらく経った後のことだった。
ミーファ
第一から第十までの魔討隊隊長が 召喚院に呼び出されたんだ。
ミーファ
魔討隊隊長とはいえ、他の先輩方に 比べればひよっこの俺は緊張したよ。
ミーファ
当時すでに伝説になりつつあった 最初の召喚師オーンや
ミーファ
その親友であり懐刀とも言われていた グラデンス、
ミーファ
そしてその2人と肩を並べる強さを誇り ともに旅をしたウォーロン。
ミーファ
さらにグリフさんはじめ魔討隊隊長の面々。
ミーファ
どの人も俺から見れば魔神より恐ろしい 化物ばかりだった……。
ミーファ
これから何が始まるのかと緊張する俺に 第九のクランツさんが優しい言葉をかけると
ミーファ
第七のロアさんがからかい、 第六のカフカさんがそれに毒づく、
ミーファ
騒がしくなる面々を怒鳴りつける 第四のグリフさん……。
ミーファ
みんな召喚師としてだけでなく 人間としても魅力的な人ばかりだった。
ミーファ
そんな俺たちに、当時の召喚院幹部であり 今は召喚老と呼ばれる3人、
ミーファ
オーン、グラデンス、ウォーロンが イシュグリア探索の命令を下したんだ。
ミーファ
グランガイアのその先に魔神たちの世界が あるということだけでなく、
ミーファ
その後に告げられた召喚院設立の真の目的 「神々からの独立」にもな。
ミーファ
「神々の独立」のためのカギが このイシュグリアにあり
ミーファ
他のみんなもそれぞれ様々な 表情を浮かべていたが、
ミーファ
召喚老どもの真の目的にも 気付かずにな……。
ワシらに真の目的など無かった。 ただ、誰もが愚かだっただけじゃ。
ミーファ
イシュグリアの危険性を知りながら 俺たちを捨て駒として調査に出し、
ミーファ
挙句、援軍すら寄越さなかった お前たち召喚老の言い訳などな。
ミーファ
だから聞く気はないと 言っているだろう!
ミーファ
ランドール皇国とエルガイア連邦の 小競り合いがあり
ミーファ
それにお前たちが巻き込まれたんだとしても そんなことは関係無い!
ミーファ
グラデンスよ、覚えておけ。 俺は必ずお前たち召喚老を殺す。
グラデンス
ミーファよ、この前は言えんかったが 今は言わせてくれ。
グラデンス
ワシはお前が生きていてくれたことを 本当に嬉しく思っている。
ミーファ
…………。 だから俺はお前を殺したくなるんだよ……。
グラデンス
ワシらの過去の因縁に お主たちを巻き込んでしまいスマンの。
グラデンス
召喚院で戦う召喚師たちには誰1人として 死んでほしくないと思っておるのじゃよ。
グラデンス
お主たちにこんな危険な任務を依頼しながら 信じてもらえぬかもしれんがな。
グラデンス
さて、Shou-chanよ。 それでは行くとするか。
グラデンス
フォッフォッフォッ、 お主は相変わらずじゃな。
グラデンス
もちろんこの地の魔神がいる 気象管理塔じゃよ。
グラデンス
他の者たちも それぞれ向かっているはずじゃ。
グラデンス
少なくともオーンより先に着かんと 色々とうるさそうじゃからな
グラデンス
しかし、気になるのはミーファの言葉。 なぜあの者が出発後のことを……。