メロード
六…雄…ヲ…滅ボ……道ヲ… 描イ……我ガ……。
メロード
ナゼ……コノ…ニ堕…テ滅……ネバ… ナラ…ヌ…ノ…ダ……。
メロード
コ…ナ…姿…ニ…身…貶シ……生…… 延ビ…タ……イウ…ノ…ニ……。
メロード
コレ…モ…ス…ベテ…アノ……イ…リア… ト…ウ……女…セイ……ダ……。
メロード
ヤ…ツガ……ル……スタヲ…… 封………メニ……
セリア
ハァハァハァ、Shou-chan やったのね?
セリア
これでオーン様の機嫌も なんとかなりそうね。
セリア
みんなの前で褒めると アンタ、つけあがるでしょ!
セリア
ま、まあ、正直、この気持ち悪いのを 相手にするのは
セリア
あんまり乗り気になれなかった ってのもあるしね……。
セリア
私じゃダメなのかもしれない。 やっぱりアンタに期待するしか……
セリア
メロードならShou-chanが 倒したわよ!
セリア
ギリギリだったみたいだから 私が叱ってただけ!
パリス
でも、メロードは倒せたのね! さすがShou-chanね。
パリス
途中で叫び声が聞こえたから 何かと戦っていたんだと思うけど
セリア
最初に出て行ったのに 何をやってんのよアイツは……。
ルジーナ
なんで猫型のクセしやがって、尻尾が 触手みたいに何本も襲ってきやがんだ!
セリア
ルジーナ、アンタ遊んでたんじゃ ないでしょうね?
ルジーナ
ふざけんな! 俺がどれだけ苦労したと思ってやがる!
ルジーナ
チッ、まあいい。 どうやらメロードは倒せたようだな。
グラデンス
オーンよ。これでこの者たちの任務は 続行させてよいな。
グラデンス
オーンよ、厳しいな。 それだけ期待しているということかのー。
オーン
グラデンスよ。お前は昔から 俺を怒らせるのが得意だったな。
グラデンス
若い連中が見ておる。 恥ずかしいから許してくれ。
???
フン、何年経っても若い連中を 騙すのが上手いようだな。
オーン
貴様、よくも俺の前に顔を出せたな。 覚悟はできてるのだろうな?
オーン、貴様が厳しくし、グラデンスが 優しく支える。
不気味な男
そうやってお前たちは若い召喚師たちを 死地に送り続けてきたのだろう?
オーン
フン、バカなことを言うな。 俺はそんなくだらぬ計算などしない。
グラデンス
オーンよ、そこはワシのことも うまく言ってくれてもよかろうが……。
不気味な男
俺は常にお前たちを殺すために 動き続ける。
不気味な男
このイシュグリアでお前たち2人が 休まることはもう無いと思え。
グラデンス
……その声、お主、もしかしてミーファか?
グラデンス
姿はかなり変わってしまっているが 若い頃の面影が瞳に残っておる。
不気味な男
オーンとグラデンス、お前たちは 俺が絶対にこの手で殺す。
パリス
グラデンス様は先程の男が誰か ご存知なのですか?
グラデンス
フム……そうじゃな。 少しだけ話をさせてもらっていいか?
ルジーナ
ケッ、どうせイヤって言っても 話すんだろうが。
グラデンス
これはワシの……イヤ、ワシらの 懺悔と思って聞いてくれ。
グラデンス
アクラス召喚院設立当初に 第十魔神討伐隊の隊長を務めた者じゃ。
セリア
確かその魔討隊は一桁代と同様に 欠番になっているはずでは?
グラデンス
オーンの第一、ワシの第ニ、 もう1人の召喚老ウォーロンの第三、
グラデンス
この3部隊はワシらが動けぬせいで 欠番となっておる。
グラデンス
特にウォーロンなどはもうまともに 戦う気など……。
グラデンス
第四から第十、この7部隊が欠番に なっているのは別の理由があるのじゃ。
グラデンス
召喚院設立からしばらく経った後、 組織として少しは安定した頃かの。
グラデンス
ワシとオーンをはじめとする 召喚院の上層部は
グラデンス
この7部隊の隊長に、先遣隊として イシュグリアの調査を命じたのじゃ。
グラデンス
そして、その才能は任務を達成することを 想像させるには十分だった。
グラデンス
先遣隊隊長にして 第四魔神討伐隊隊長グリフ。
グラデンス
当時、前線で動き回っていたワシらに代わり 召喚師たちの育成を行ってくれた
グラデンス
あの者の緻密な調査報告のおかげで グランガイアの探索がどれだけ進んだか。
グラデンス
魔術の知識に長けており、様々な術を 復元させておったの。
グラデンス
派手な外見に似合わず異界の技術に 詳しい者じゃった。
グラデンス
カフカとはよくケンカしてワシに 怒られておったの。
グラデンス
そう言えば、召喚術研究所のノエルの父が ロアの甥じゃったかな。
グラデンス
この子はパリスちゃんと同じ インペリアルガードの出身じゃったよ。
グラデンス
今のパリスちゃんのように ワシを楽しませてくれたわ。
グラデンス
いつか召喚院を担う者となると 楽しみにしておったんじゃ。
グラデンス
先遣隊の中では最年少ながらも 皆に愛される性格でな。
グラデンス
当初は先遣隊には入れない 予定じゃったのだが、
グラデンス
クランツが「自分が絶対に守る」と 強く主張しての。
グラデンス
クランツはこの任務を通して ミーファを成長させたかったのじゃろう。
グラデンス
当時のワシらにも劣らぬ実力を持っていた あの者たちなら問題無いと思い
グラデンス
じゃが、先遣隊は誰1人として 戻ってくることはなかった……。
グラデンス
現在、その後の調査で第四から 第九までの隊長の死亡は確認されておる。
グラデンス
じゃが、ミーファの最期は未確認だった。
グラデンス
ミーファが戻ってくることを信じて 先遣隊の者の部隊は欠番としておるのじゃ。
グラデンス
これがワシが今、話せる話のすべてじゃ。
パリス
そのイシュグリア先遣隊のミーファが 生き残っていたということですね?
パリス
でも、それから数十年が経ち、 姿も大きく変わっていると思われますが
グラデンス
ああ、あの者たちのことをワシらが 忘れることは無い。
グラデンス
ワシらの甘い判断で死地に向かわせて しまったあの者たちのことをな……。
グラデンス
オーンよ。 お前も本当はわかっていたのだろう?
グラデンス
でなければ、お前が何度も簡単に 相手を逃がすとは思えん。
ルジーナ
そこまで話したんだ。 ついでに聞かせてもらうぜ。
ルジーナ
アンタたち召喚老は以前から イシュグリアを知って探っていた。
セリア
そうね、確かにティリスが犠牲になったから 私たちはこの地に来られたのに……。
ルジーナ
今回は俺たちがこの地で生き残れる算段を したんだろうが
ルジーナ
それがわからない限り、安心して 活動できねーぜ。
ルジーナ
わかってんだろう? そういう話じゃねー。
オーン
理由は簡単だ。 今回は俺とグラデンスが直接動いた。
ルジーナ
だが、覚えておけ。 俺は絶対に俺の任務を完遂する。
ルジーナ
お前たちはその時のために 俺に相応しい地位を用意しておくんだな。
ルジーナ
メロードの最期について 後でしっかり聞かせろ!
ルジーナ
モーラの話の裏を何か取れるかも しれねーからな。
セリア
グラデンス様、オーン様、私も疑問は たくさんあります。
セリア
でも、今は大事な友達を救うため 戦わなくちゃいけない。
セリア
全部のことが解決したらたっぷり怒るんで 覚悟しておいてくださいね。
パリス
私はグラデンス様に拾っていただいて この召喚院にいます。
パリス
まだ、わからないことは多いですけど 今は自分の選択を信じたい。
パリス
私がまた髪を切るような気持ちには させませんよね?
パリス
フフッ、 Shou-chan、行きましょう。
パリス
あなたもどんな危険があったって 前に進むのでしょう?
パリス
あなたにはこの地でやることが まだまだ残っているものね。
グラデンス
オーンよ。 ワシらはいつか断罪を受けるのだろうな。
オーン
彼の地に隠されたアクラスの遺志に 出会ったその時からな。
グラデンス
人が人の意志で生きること。 当時、それは遥かに遠い道じゃった。
グラデンス
じゃが、ワシらは遂にイシュグリアに 降り立った。
グラデンス
ワシらの役目の終わりも そろそろ近いかもしれぬな。
グラデンス
フォッフォッフォッ、お主は変わらぬな。
グラデンス
そうじゃな。ワシらは生きている限り 戦い続けねばならぬのだったな。
グラデンス
ワシらを信じ戦い、 そして散っていった者たちのためにも。