それでお前たちはやられるがまま

そのメロードとかいう魔神に逃げられた ということだな。

いや、だから話を聞いてくれ！ 俺たちはヤツを倒しかけたんだ！

だけど、最後に邪魔が入って……。

つまり逃げられたんだな。

オーン様、お聞きください！

私たちはその魔神が逃げた場所の 予測はついています。

今、そこに向かっている途中なのです。

だから、もう少しお待ちください！

パリス、無駄よ！

今はなんとかここを離れて 魔神の元に向かうことを目指すの！

Shou-chan！ アンタ、オーン様を足止めして！

フン、お前らみたいにヌルく生きてきた者に 俺を止められると思うのか？

後１００年は修行をしてから 俺の前に立つんだな。

クソッ、腹が立ってきたぜ……。

オイ、Shou-chan。 俺も特別に手伝ってやる。

調子に乗ってるアイツをぶっ飛ばすぞ。

俺たちだって修羅場をくぐってきたってこと この年寄りに教えてやる……。

ルジーナ！

もう、いいわ！ だったら私もやるわよ！

パリス、あなただけでも先に行って！

そういうわけにもいかないでしょう……。

オーン様、不本意ではありますが 私たちにも意地があります。

ご理解ください。

ほう、面白い。

いいだろう。 まとめてかかってこい。

だが、今度は吹き飛ばされるだけで 済むと思うなよ。

相も変わらずの唯我独尊。 とても人の上に立つ者とは思えんな。

……誰だ。

貴様に名乗る名など とうの昔に捨てた……。

俺が持つのは 貴様への恨みだけだ！

オーン様に恨みを持つ者？

フン、多過ぎて見当もつかん。

で、お前はどうしたいんだ？

こんな橋の上では貴様も俺も 本気で戦えないだろう。

付いて来い。

貴様に相応しい死に場所を 用意してある。

いいだろう。

俺にそれだけの口を聞いたんだ。 覚悟はできているということだな。

Shou-chan。 貴様たちに少しだけ猶予をくれてやる。

俺がこいつを倒すまでに魔神を倒しておけ。

わかったな。

行っちまったな……。

ええ、そうね……。

とりあえず…助かったってこと？

そうみたいね……。

でも、オーン様、大丈夫かしら？

いかにも罠って感じがしたんだけど……。

テメーはまだそんなこと言ってんのか。

あのジーさんのおかしさは わかっただろうが！

放っておけばいいんだよ。

それより、俺たちはとっとと あの館を目指すぞ。

でないと次は本当に……。

わ、わかったわ……。

Shou-chan、行きましょう。

……誰が味方で誰が敵か、 なんだかわからない気分だわ。