…………。

Shou-chan、 あなたもティリス様に怒られたのかしら？

私もよ……。

レームではきちんと説明していなくて ごめんなさい。

ティリス様が折角私たちが安全に動けるよう 調査地域まで飛ばしてくださっていたのに

勝手に話を進めてしまっていたものね……。

あらためて説明しておくと、

私たちは１つの地域の調査を終える度に ティリス様のお力で

別の地域へ移動させてもらっているわ。

先ほどお伺いした話だと、

イシュグリアを支配する魔神たちの 勢力図が複雑なので

比較的安全な場所を選ぼうとして くださっているそうよ。

まあ、セルグラードは最初に降りた場所で 移動する必要は無かったし

レームはセリアたちの危機を感じて 移動させてくださったそうなので

ある意味、比較的安全な場所へ 移動させてくださったのは

今回が初めてのようだけど。

……その「何を今さら」的な顔は何？

「どうせShou-chanは 言っても聞かないだろうから」って

私がたっぷりティリス様に 説明とお説教をされてしまったのよ！

だから、ちゃんとあなたも聞きなさい！

直接お会いしてお話しすることは できないけれど、

ティリス様は私たちのことを 今も気にしてくださっているんだから……。

…………。

でも、グラデンス様やセリアたちが 自由に動いているのを見ると

ティリス様が気にしているのは Shou-chanだけなのかしら？

フフッ、やっぱりティリス様は あなたのことが心配なのね。

それじゃあ、この先のモルディア溶岩道へ 向かいましょう。

セリアたちが首を長くして 待っているはずよ。

彼女たちはティリス様から 怒られていないはずだから……。