…………。

大丈夫だとは思うけど やっぱり心配ね……。

Shou-chan。 あなたはどう思う？

能力的にあの２人は 問題無いと思うの。

ああ見えてルジーナは 頭は回るし……。

セリアも基本的には 的確な状況判断をする。

ただ、組み合わせがね……。

間違いなく言い争いは 起きてたでしょうし……。

その者たちは、この地を支配する魔神に 捕らえられています。

誰！

私はモーラ。

かつてルシアスに封じられた女神です。

女神…様？

ええ。

私はかつてルシアスの野望に気が付き それを他の神へ伝えようとしました。

しかし、その前にヤツの手にかかり この地に封じられていたのです。

その後は、危険を避けるため、 しばらく身を潜めていたのですが

先頃、ルシアスの封印が解かれたのを 感じました。

その後、再び小さな封印は動いていますが これを好機と考え、

私は動き出したのです。

…………。

私のことを疑っているようですね。

い、いえ！ そんなつもりでは……。

突然現れた私に警戒を抱く あなたの気持ちもわかります。

ただ、これだけは信じてほしいのです。

あなたの仲間たちが 魔神に捕らわれたという事実だけは。

…………。 そのお話、詳しく聞かせていただけますか？

はい、もちろんです。

そのために私は あなたたちの前に現れたのですから。

…………。

ルシアスの封印が解かれたとはいえ、 まだ何が起きるかわからないので

私はこの地で慎重に動いていました。

そんな中、このレームで大きな力が 衝突したのを感じたのです。

急ぎ私が衝突が起きた地へ向かうと

そこには魔神に捕らえられた 男女の召喚師の姿が……。

それは！

……Shou-chan。 おそらくセリアとルジーナの２人ね。

その場で救出したかったのですが、私だけ ではあの魔神を倒すことはできません。

その魔神は……。

魔神の名は“闇魔仙神ホウスイ”。

セルグラードの魔神シュスイを 遥かに超える力を持った魔神です。

闇魔仙神ホウスイ……。

モーラ様、その召喚師たちは どこに捕らえられているのでしょうか？

おそらく彼らは“レーム封神祠跡”に 捕らえられていると思われます。

あの地はホウスイが活動する 拠点でもあるので。

モーラ様。 ご助言ありがとうございます。

Shou-chan。 もちろん２人を助けに向かうわよね？

……それでしたら私も同行いたしましょう。

ホウスイは危険な魔神です。

女神としてあなたたちを 放っておくことはできません。

ありがとうございます。 とても心強いです。

しかし、あまり期待はしないでくださいね。

所詮、自分が仕えた神に背こうとし 逆に封じられた存在でしかないのですから。

それに、私は逆にあなたたちに 期待しているのです。

Shou-chan。 あなたはルシアスを倒した召喚師ですね。

あなたのことは、この地の魔神たちの間でも ささやかれ始めています。

私はあなたがこの地の混乱をおさめ

新たな平和を築いてくれる可能性も 感じ始めているのですから。

…………。

色々な方から期待されて Shou-chanも大変ね。

さあ、行きましょう。 ２人を早く助けないと！