カル
パリスさん、エリオールは この城のどこにいるんだい?
エリオール
せっかく来ていただいたのだ。 少し話でもするとしようか。
エリオール
よく、ここまで召喚師たちを 連れて来てくれたな。
エリオール
いや、違わない。 完全に私の計画通りだよ!
エリオール
キミなら必ずこの行動を 取るとわかっていたよ。
エリオール
貴族という恵まれた環境で育った 救われない存在だ。
エリオール
だが、残念なことにキミは 上流貴族として生まれてしまった。
エリオール
パリス。 キミは気付いていないのだろう?
エリオール
この地で私と戦う者が、キミ以外、 すべて貴族の出自ではないということに。
エリオール
それは、キミが自身の生まれを 意識していないからだ。
エリオール
そんな者は私が作る理想国家には 必要ないのだよ。
エリオール
さて、愚か者との話は この程度で十分だろう。
エリオール
召喚師たちよ。 キミたちはわかっているのか?
エリオール
ルシアス様のご意志に 逆らうということなのだぞ。
カル
それでも俺たちは人間同士の戦いなんか 起こさせたくはない。
カル
エリオールさん、あんたならもっと いい方法も考えられるんじゃないのか?
エリオール
いや、わかっているが 口にしていないだけか。
エリオール
どうやら、他の者も同じ意見のようだな。
エリオール
キミたちのような有能な者を 殺さなければいけないとは残念だよ。
エリオール
セリア召喚師が先ほど言っていたように 奥で隠れさせてもらうよ。
エリオール
この先に待つ本当の戦いのためにも、 力は温存したいのでね。
エリオール
我々以外は敵とみなし襲いかかるよう 黒の隠者の力を借りて調整してある。
エリオール
だからこそ、キミたちに ここまで来てもらったのだからな。
エリオール
せいぜい、私の元に辿り着く前に 殺されないよう気を付けてくれ。
セリア
ちょっとぶん殴ってくるから カルたちはパリスのこと見ていて!
カル
Shou-chan。 セリアを止めてきてくれないか。
カル
パリスさんは俺とルジーナで 見ておくからさ。
ルジーナ
って言いたいところだが、 どうやら面倒な敵が集まってきやがったな。
ルジーナ
Shou-chan。 これはお前への貸しだ!
ルジーナ
後でたっぷり返してもらうから 覚悟しておくんだな。
カル
セリアは恐らくエリオールがいるだろう この城の最奥を目指してるはずだ。
カル
セリアを助けながら、 エリオールも止めてきてくれ。
カル
俺たちもここが落ち着いたら すぐに追いかけるからさ。
カル
クソッ、やっぱり人との戦いは どうもダメだな……。
カル
イヤなことをお前に頼んじまって すまない……。