Shou-chanか。

お前が無事ってことは カルはしっかり働いたようだな。

で、あの女はどうした？

どうせ、エリオールに裏切られたとかで ボロボロになってるんだろう？

ケッ、あそこに残らないでよかったぜ。

女の泣き顔なんざ見せられても 面倒なだけだからな。

私は泣いてなどいないわ。

う、うおっ！

なんでこんな所にいやがる！

パリスさんは俺たちが 思った以上に強い女性ってことだよ。

カ、カル！！

パリスさんは、エリオールに会って 直接話を聞くって決心したんだ。

な……。

バ、バカじゃねーのか！

んなことしたって 答えはわかってるだろーが！

…………。

わかってるわ……。

それでも私はエリオール様から 直接聞きたいの……。

チッ……。 こいつは本物のバカだったってことか。

パリス、気にしないで。

女性の涙から逃げるような男には 女心はわからないわ。

誰が何から逃げたって！

Shou-chan。 ルジーナ。

迷惑をかけて申し訳ないけど、 力を貸してほしいの。

私がエリオール様に再び会って 話をするために……。

ケッ、んなこと俺は知らねーよ！

俺は先に進むぜ！

せいぜい、カルやセリアに 助けてもらうんだな！

ホント、優しさのカケラも 無い男ね。

ハハッ、あれもルジーナなりの 優しさだろう。

俺たちより先に進んで 危険がないか調べてくれるんだからな。

どーかしら？

本当にただ面倒なだけかもよ。

ハハハッ、そうかもな。

Shou-chan。

パリスさんは俺とセリアで クリスタルパレスまで連れて行く。

お前はルジーナと同じように 先行して危険があれば知らせてくれ。

俺もエリオールさんには 一言、言いたいこともあるからな。

そうね。 私もバシンと言ってやりたいわ。

バシンとって……。 先に手が出そうだな……。

Shou-chan。

何て言っていいかわからないけど 私はあなたのことは信じられるの。

だから、お願い。

私のわがままに 一度だけ付き合って……。