クゥッ……。

やっぱり私では 勝てないの……！？

な、なに！？

雷山が暴走してるの！？

キャアアアー！

こ、このままじゃ……。

Shou-chan！ パリスさん、大丈夫か！？

この山はヤバイ！ そこら中で雷が暴走してる！

他のインペリアルガードにも 逃げてもらった！

あとは俺たちだけだ！ 急いで逃げるぞ！

で、でも私は……。

あなたたちをここで止めないと……。

死んじまったら 元も子もないだろう！

チッ、もう限界だ！

Shou-chan！

引きずってでもパリスさんを 連れて行くぞ！

カル！ 無事でよかった！

それに、パリスも！

で、オマケでShou-chanも！

ハァハァハァ……。

セリアか……。

思ったよりキツかったよ。

パリスさん、見た目より……。

イヤ、なんでもない……。

…………。

カル、パリスが 今の状態でよかったわね……。

そ、それより、そっちはどうだ？

インペリアルガードは 全員無事よ。

クリスタルパレスに 戻っていったわ。

そうか。 よかった……。

ルジーナはどうした？

待たされるのは面倒だって言って 先に行ったわ。

なんだかんだでカルが ２人を助けること信じてたんじゃない？

ハハッ、本人がいたら また怒鳴られそうだな。

さて、パリスさん。 あんたはこれからどうする？

わ、私は……。

敵に救われるとは情けない。

所詮、上流貴族の生まれということか。

…………。

テスラ様……。

エリオール様のため、敵を道連れにできる 機会を作ってあげたというのに。

……どういうことでしょう？

あの雷の暴走はあんたが 仕掛けたってことか？

カル召喚師。

私はあなた方を 我々の敵と完全に認定した。

これ以上、話すことはない。

そして、パリス。

お前も戻ってくる必要はない。

敵と刺し違える覚悟も無い者など 邪魔なだけ。

テ、テスラ様！

そ、それはエリオール様の ご意志でしょうか！！

召喚師たちよ。

我々の進軍は近い。

私たちを止めたいというなら 弱者など放っておいて前に進むのだな。

だが、お前たちは この先で知ることになるだろう。

エリオール様の本当の力を。

テ、テスラ様！ お話を！！

…………。

ね、ねえ、パリス……。

今はそっとしておいてやれって。

え、ええ、そうね……。

Shou-chan。

パリスさんは 俺とセリアで見ておく。

だからお前はクリスタルパレスを 目指してくれ。

このままじゃ、本当に 人間同士の戦争が始まっちまうからな。

クソッ！

それにしてもイヤな気分だぜ……。

…………。