アルザ・マスタ
…………。

アルザ・マスタ
いかに我とて、 依代が人の身ではこれが限界か……。

アルザ・マスタ
いいだろう……。 この場では、我は滅びよう……。

アルザ・マスタ
カルナと我……神皇はことごとく滅した。

アルザ・マスタ
枷から放たれた人間が、どのような滅びの 帰結を辿るのか、楽しみにするとしよう。

カル
やったのか……?

ラヴァル
これまで淀んでいた悌神皇の力は…… もはや感じられない。

ラヴァル
おそらくはな……。

サートゥルス
…………。

ティリス
さすが、私のShou-chan!!

セリア
まあ、アンタにしてはよくやったと思うわ。 一応……褒めてあげるわよ!

メル
ラナス……様……。

ギャレット
…………。

ギャレット
グッ……!!

グラデンス
ムッ……ひどい怪我じゃ。

グラデンス
すぐに手当をせねば。

ティリス
うん、私が……

ギャレット
近寄るな……!!

ティリス
え……!

ギャレット
私は……ラナス様の理想を解さず、 妨害した貴様らを絶対許さない……。

ギャレット
いつの日か、必ずや…… あの方の宿願を遂げて……みせる……。

グラデンス
……………。

ギャレット
行きますよ、メル……。

メル
…………。

カル
あの2人、行かせてよかったのか?

グラデンス
手当すら拒まれてしまってはのう……。

グラデンス
無理に保護でもしようものなら、 死を覚悟して抵抗するじゃろうて……。

グラデンス
ワシはもうこれ以上、 死人は出しとうはない……。

セリア
…………。

グラデンス
まあ、今後の行動は、 ある程度監視させてはもらうがの……。

ティリス
…………。

ティリス
あの2人も、やっぱりShou-chanたち 召喚師を憎んでいるのかな?

ティリス
ラナスは……召喚師の根絶やしにするのが、 望みだって言ってたけど……。

グラデンス
…………。

グラデンス
あやつはの…… 召喚術が使えなかったんじゃよ。

カル
召喚術が……!?

カル
だって、 昔、召喚院にいたって……。

グラデンス
今でこそ召喚院は数多くの召喚師を管理、 育成をする機関となっておるが、

グラデンス
当時はまだ召喚師の数も多くなく、 組織の意味合いも、

グラデンス
単純に未開拓のグランガイアを 調査する機関という色が強かった。

グラデンス
グランガイアへ行く方法も、 ルシアスの門を通る以外に、

グラデンス
不定期に発生する次元の扉から、 行き来することもできたしの……。

グラデンス
そもそも召喚術自体もまだ未発達で、

グラデンス
戦闘において、補助的な役割しか 果たしておらんかったからのう。

グラデンス
あやつのように召喚術が使えぬ者が 今よりも数多くいたのじゃ……。

カル
そして組織が発展するにしたがって

カル
召喚術が使える者と使えない者の 対立を生んでしまった……というわけか。

グラデンス
………。

グラデンス
あの当時のワシらは、 召喚術というオモチャを与えられ、

グラデンス
夢中になっていた 子供みたいなもんじゃった……。

グラデンス
もう少しワシらがあやつらの……

グラデンス
持たざる者の心情を配慮する心があれば、 こんなことにはならんかったのかもしれん。

グラデンス
ワシらが、追放を告げた時のラナスの顔……

グラデンス
信じていた者に裏切られたようなあの表情を ワシは一生忘れることはできんじゃろうな…

セリア
…………。

オーン
フン……。

オーン
奴は弱かった……。 だからアルザ・マスタに付け込まれた。

オーン
ただそれだけのことだ……。

オーン
…………。

オーン
馬鹿者が……。

ティリス
オーンちゃん……。

カル
ラナスが望んだ真の召喚の力……

カル
結局それを手にできたのは Shou-chanか……。

カル
お前のことだ。 別に望んでいたわけじゃないんだろうけどな

カル
で、図らずも手に入れたその力、 今後、どう使う気なんだ?

セリア
そんな強大な力、ラナスたちのような 人間の手に渡るのはもちろんダメだけど、

セリア
アンタみたいな、何も考えて無いような奴が 持っているってのも、ちょっと不安だわ……

グラデンス
フォッフォッフォッ……。

グラデンス
脅威は去ったものの、 グランガイアやイシュグリア、

グラデンス
そしてエルガイアにも、まだまだ危険が多い

グラデンス
ワシとしては、ティリスちゃんとともに、 召喚院に腰を落ち着けて

グラデンス
色々と手伝ってくれると ありがたいんじゃがのう……。

ティリス
そうだね…… しばらくはそれもいいかも。

ティリス
私、エルガイアのことを、 もっともーっと知りたいしね!

ティリス
でも、その先はShou-chanと2人で、 もっと色んな世界を回ってみたいな!

ルジーナ
……どうやらShou-chanのやつ、 上手いことやったみたいだな。

レダ
そうみたいね……。

レダ
四堕神、ルシアス、カルナ・マスタ、 そしてアルザ・マスタ……。

レダ
神々をことごとく討ち果たしたって感じね。 もう伝説の召喚師ってところかしら。

ルジーナ
ハン…… 1人で何か出来たわけでもねぇ。

ルジーナ
それぞれいい具合に トドメを刺す立ち位置にいたってだけの話だ

ルジーナ
くだらねえ……俺は行くぞ。

レダ
ちょっと、どこ行くのよ!? グラデンス様たちと合流しないの?

ルジーナ
そんな必要はねぇ。 あとは帰還するだけの話だろ。

ルジーナ
俺はもう1人の“1人じゃ何にも出来ねぇ 野郎”の様子を見に行く。

レダ
……なんだかんだと、面倒見のいいことで。