サクノシン
この関所を抜ければ、 城下町に入ることができますぞ。

サクノシン
そして、城下町の先には…… ゲンバがいるであろう城があります。

ティリス
お城、ここからでも うっすらだけど見えるね!

ティリス
でも、城に近づいたっていうのに、

ティリス
厳重な警備をしているって感じは あんまり受けないけど……。

セリア
あの黒ずくめの男…… ゲンバの部下を撃退したのだから、

セリア
私たちが城に向かっているのは 相手側にも分かっているはずよ。

サクノシン
念のため、 警備が手薄な場所を通っていきましょう。

サクノシン
拙者、案内いたします!

スズネ
サクノシン、頼みますよ。

サクノシン
こちらです…… ここなら警備も手薄で……。

???
待っておりましたぞ。 スズネ様。

スズネ
ゲンバ……!!

ゲンバ
お久しぶりですなあ、 スズネ様。

ザッ…ザッ…ザッ……!

ティリス
周りに人の気配が……!

ティリス
囲まれた……!?

セリア
まだよ!

セリア
今なら、包囲が完全じゃないから、 突破できる……!

セリア
ここは一旦退却を……。

サクノシン
おのれ、ゲンバ!! 姫様には指一本たりとも触れさせんぞ!!

サクノシン
喰らえ!!

セリア
あ、バカ……!!

ゲンバ
フン……。

サクノシン
グッ……!!

スズネ
サクノシン!!

セリア
……大丈夫よ。 気絶しているだけ。

セリア
でも、これで逃げるわけには いかなくなったわね……。

スズネ
ゲンバ、 なぜあなたは謀反などを……?

スズネ
それに、いたずらに戦をするなど バカなことを……。

ゲンバ
バカなこと……ですか。

ゲンバ
まあ、貴方からは、 儂の行動はそう見えるのでしょうな。

ゲンバ
天武党などに 媚びへつらい続ける貴方などからは。

スズネ
それは……。

スズネ
天武党に関しては…… 私も反省しています。

スズネ
ですが、こんなことをする前に、 せめて私に相談してくれれば……

ゲンバ
貴方に相談して何になる!!

ゲンバ
もう、貴方のような弱い者には、 この国は任せておけないのだ!!

スズネ
……………。

ゲンバ
この国の統治が完全になるまで、 貴方に変に動かれても困る。

ゲンバ
命まで取るつもりはないが、 しばらくは、おとなしくして頂こう……。

ザッ…ザッ…ザッ……!

ティリス
ど、どうしよう!?

セリア
完全に囲まれてしまったわね……。

セリア
なら、方法は……1つよ。

ティリス
え、まだ助かる方法あるの?

セリア
ええ……。

セリア
逃げられないのなら…… 戦うだけよ!

セリア
ちょうどよく、 敵の親玉も目の前にいることだしね!

ゲンバ
ほう、貴様らだな、カゲの部下を 退けた者たちというのは……。

ゲンバ
良かろう。 その実力、儂が直々に計ってやろう!!