リアナ
え!?

リアナ
レダさんたちって、 ティリス様の従者じゃないんですか?

ティリス
そんなわけないよ。

ティリス
Shou-chanは、 私の召喚師で、

ティリス
レダやハッちゃん、ターちゃんも、 一緒に旅する仲間だよ。

リアナ
仲間……?

ティリス
うん、仲間だし友達!

ティリス
もちろん、 リアナとも友達になろうね!

リアナ
そんな……!

リアナ
女神様が私たち人間と 対等に接してくれるなんて……!!

ティリス
え、えーと……。 そんなに驚かれても……。

ティリス
と…ともかく、そういう訳だから、

ティリス
リアナも私のこと「ティリス」って 呼び捨てでいいからね♪

リアナ
そ、そんな恐れ多い!

リアナ
女神様を呼び捨てだなんて……できません!

ティリス
う、うーん……。

レダ
…………… まあ、無理強いしても仕方ないんじゃない。

ティリス
それは、そうだけど……。

レダ
それよりも、ここって村みたいだけど、 ずいぶん寂しい感じね。

レダ
住民の姿とかも見ないし……。

リアナ
それは……皆、神狼様の眷属を恐れて、 極力外に出ないようにしているんです。

ティリス
神狼様の眷属って、 ここらへんにも出てくるの?

リアナ
はい……。

リアナ
頻繁にではないですが、 近頃は私たちが住む城の近くにも……。

ティリス
…………。

レダ
そんな状態なら、 この寂れ具合も納得だわ……。

リアナ
…………。

リアナ
きっと姉さんは、 ここに住む者たちのことも考えて、

リアナ
神狼様討伐なんてことを、 言い出したんだと思います。

リアナ
私たちやここに住む人たちを守ろうとする 気持ちが強かったですから……。

レダ
…………。

レダ
そういえば、あなた方が バリウラ帝国の子孫だとしたら、

レダ
ここに住んでいる人たちも、その家臣とか 縁の人たちの子孫ってことなのかしら?

リアナ
………そういうことになると思います。

リアナ
もっともバリウラ帝国の伝承は、 古くから伝わってはいるのですが

リアナ
大半の人間は、全部おとぎ話みたいなもの だと考えていると思います。

リアナ
私自身も、本当に先祖様が違う世界で 国を作っていたなんて、

リアナ
いまだに信じられませんし……。

レダ
まあ、そこらへんは私たちの世界でも ちょっと前まで似たようなものだったわね。

リアナ
あ、ただ姉さんだけは、 バリウラ帝国の話を信じていて、

リアナ
お婆様から話を聞いたり、 それを記した書物なんかを読んでましたね。

リアナ
神々と人間との戦いについて、 神様たちの行いに憤慨してましたし……。

ティリス
…………。

リアナ
あ…… も、申し訳ありません!!

リアナ
私…女神様の前で、 なんてことを……!!

ティリス
別に気にしないで。

ティリス
大昔のことだし、 私、その時まだいなかったしね。

レダ
………… 私も歴史とか調べるのは好き……

レダ
………いえ、嫌いじゃないけど、

レダ
ルチアナさんが神狼を討伐しようと 言い出したことについては、

レダ
もしかしたら、 そこらへんの感情も関係しているかもね。

リアナ
それは………否定出来ないかもしれません。

ティリス
…………。