リアナ
レダさんたちって、 ティリス様の従者じゃないんですか?
ティリス
レダやハッちゃん、ターちゃんも、 一緒に旅する仲間だよ。
リアナ
女神様が私たち人間と 対等に接してくれるなんて……!!
ティリス
え、えーと……。 そんなに驚かれても……。
ティリス
リアナも私のこと「ティリス」って 呼び捨てでいいからね♪
…………… まあ、無理強いしても仕方ないんじゃない。
レダ
それよりも、ここって村みたいだけど、 ずいぶん寂しい感じね。
リアナ
それは……皆、神狼様の眷属を恐れて、 極力外に出ないようにしているんです。
ティリス
神狼様の眷属って、 ここらへんにも出てくるの?
リアナ
頻繁にではないですが、 近頃は私たちが住む城の近くにも……。
レダ
そんな状態なら、 この寂れ具合も納得だわ……。
リアナ
きっと姉さんは、 ここに住む者たちのことも考えて、
リアナ
神狼様討伐なんてことを、 言い出したんだと思います。
リアナ
私たちやここに住む人たちを守ろうとする 気持ちが強かったですから……。
レダ
そういえば、あなた方が バリウラ帝国の子孫だとしたら、
レダ
ここに住んでいる人たちも、その家臣とか 縁の人たちの子孫ってことなのかしら?
リアナ
もっともバリウラ帝国の伝承は、 古くから伝わってはいるのですが
リアナ
大半の人間は、全部おとぎ話みたいなもの だと考えていると思います。
リアナ
私自身も、本当に先祖様が違う世界で 国を作っていたなんて、
レダ
まあ、そこらへんは私たちの世界でも ちょっと前まで似たようなものだったわね。
リアナ
あ、ただ姉さんだけは、 バリウラ帝国の話を信じていて、
リアナ
お婆様から話を聞いたり、 それを記した書物なんかを読んでましたね。
リアナ
神々と人間との戦いについて、 神様たちの行いに憤慨してましたし……。
ティリス
大昔のことだし、 私、その時まだいなかったしね。
レダ
ルチアナさんが神狼を討伐しようと 言い出したことについては、
レダ
もしかしたら、 そこらへんの感情も関係しているかもね。