シリウス
ほかの攻撃はともかく、最後の私の技は 避けることができたはずだ!
カジャ
貴様の覚悟…… 我が身で受け止めたくなったのだ……。
カジャ
我はこれまで多くの者たちの罪を この手で裁いてきた……。
カジャ
この戦いも 人間への罪を裁くため、参加した……。
カジャ
神罰の名のもとに、無秩序な殺戮を 繰り広げる神軍を見ているうちに、
カジャ
以前から抱いていたある疑念が 再び膨らんできたのだ……。
カジャ
罪を裁いてきた我自身には、 本当に罪がないのか……とな。
カジャ
……残念ながら、 答えはいまだに出ていない。
カジャ
いや、おそらくそのような問いの答えなど、 永遠に出ないのであろう……。
カジャ
そのような顔をするな……。 我はある意味で……満足している……。
カジャ
貴様は…… 貴様ら兄妹は、罪人ならざる者……。
カジャ
我はそんな者たちに…… ずっと断罪されたかったのかもしれぬ……。
ドゥーレ
どうやらゆっくりしている暇は ないみたいだな。
シリウス
ベルデッド、 生き残っている民を集結させてくれ!
ベルデッド
そうだ、お父様たちや ミューゼも連れて行かないと……。
シリウス
ミューゼは…… 私を守って……亡くなった……。
サレアス
なんで、お前なんか守って、 ミューゼ姉さんが死ぬんだよ!
ドゥーレ
今一番そのことを後悔し、自分を責めて いるのは、きっとシリウス兄だ。
シリウス
ミューゼは…… 最期にこう言っていた……。
シリウス
いがみ合っていた私たち兄妹の心を 1つにした民さえ生き残っていれば、
シリウス
自分の好きだったバリウラは残る……とな。
シリウス
だから私は、 何としても民を守りたい……。
シリウス
皇子としてだけでなく…… 兄としても……。
シリウス
民を逃がすまででいい…… みんな、私に力を貸してくれ……。
ドゥーレ
………… そんなこと、言われるまでもないさ。
サレアス
ミューゼ姉さんを守れなかった シリウス兄さんを許したわけじゃない……。
サレアス
でも……分かったよ。 ミューゼ姉さんの願い……叶えるよ……。
ラジア
でも……ここを突破できても、 行く宛てはあるの……?
ラジア
今、このグランガイアでは、 安全な場所はほとんどないけど……。
シリウス
姉上が不確かな情報を 私に教えるわけがないからな……。
シリウス
神軍の包囲網を突破して、 バリウラの民を守りきるんだ!!
リント
異界に行く者、エルガイアに行く者、 そしてグランガイアで果てた者……。
リント
本来のバリウラの皇子女は バラバラになってしまったけれど、
リント
力を合わせていれば、 別の未来があったというわけか。
ノエル
お互いの力量だけは認め合っていたよう だしね。
ノエル
でも、皮肉なものだね。 窮地に追い詰められて気付くなんて……。
リント
おや、珍しいじゃないか。 君が人間側を批判するなんて。
ノエル
そういうわけじゃないよ。 ただ、データが面白かっただけさ。
ノエル
また新たな未来を切り拓けていたという 珍しいデータがね……。