シリウス
だが、ミューゼを逃がすことはできた……。 それで十分だ……。
シリウス
ここで倒れても…… 悔いは……ない……。
シリウス
ミューゼ、なぜまだここに!? 逃げていなかったのか!?
ミューゼ
お兄様の傷が癒えていないことくらい、 私にもわかるわ……。
ミューゼ
それに、さっきのお兄様の目…… どこか悲しげだった……。
シリウス
クッ……! 私のことなど、どうだっていいんだ!!
ミューゼ
………ねぇ、シリウスお兄様。 お願いがあるの。
ミューゼ
私たち兄妹の心を1つにしてくれた 市民が1人でも生き残ってくれさえすれば、
ミューゼ
そう…… 私が好きだったバリウラは……。
ミューゼ
それが、シリウスお兄様に対する 最後のお願い……。
ミューゼ
シダさんが説明してくれた通り…… 上手くできるか……わからないけど……
ミューゼ
私の中の魔力と生命力を限界まで増幅させて 浄化の力を発動させるの……。
シリウス
バ、バカな!! そんなことをしたらお前は……!!
ミューゼ
私は身体が弱く、魔法もそれほど得意という わけじゃなかった……。
ミューゼ
バリウラ皇族の中で、なんで私みたいなのが 生まれてきたんだろう?
ミューゼ
きっと今この時、お兄様を救うために 私は生まれてきたんだって……。
ミューゼ
これで私も市民を救うため、お兄様たちと 一緒に戦うことができるんだから……。
シリウス
ミューゼ!! しっかりしろ、ミューゼ!!