……クソッ！なんて数だ！！

諦めたらダメだ！

ここでオレたちが倒れたら、 民衆が襲われることになるんだぞ！

そんなことは分かってる……！！

だが、これではキリがない！

ハァ……ハァ……。

ウッ……。

ルカナ、大丈夫！？

え、ええ……。 ちょっと油断しちゃったわ……。

ルカナ、少し下がっていろ！ ここはオレがなんとかする！！

大丈夫よ！

私だってまだ戦える……！！

クッ……。

僕たちの行く手に神軍の大軍が 待ち構えてるなんて、

ちょっと考えれば 予想できたことじゃないか……！

それなのに僕は……！！

あなたのせいではありませんよ。 アーネルくん……。

行く手に何が待ち受けていても、 私たちは進まざるを得ない状況でした……。

……ですが、それでも自分が 許せないというのなら……

今、自分にできることを……… あなたにしかできないことを考えなさい！

僕にしかできないこと……。

ラインさんも……同じようなことを……。

そうか……僕にしかできないこと……。

…………。

リード！ ここは僕が敵を引きつけておくよ！！

…………！！

な、何を……！？

お前１人で何とかできる 数じゃないだろう！！

……………大丈夫。

これは想定内のことだよ！

想定内だと……？ 何か策があるとでもいうのか…？

うん、その通りさ。

だから、僕の作戦に従って みんなは先に門の向こうへ行って！！

本当に……大丈夫なの……？

心配症だな、ルカナは。

故郷にいた時、僕はイジメっ子からリードに守ってもらっていたし、

泣いていた時は、 ルカナには慰められていたよね……。

でも、もうあの頃の僕じゃない。 この旅で成長したんだ。

ここは……任せてよ！

…………。

ほら、コイツがそう言ってるんだ。 ここは任せて、民衆のためにも先を急ぐぞ！

ダメだ、１人にすることはできない……。 お前だけじゃ……。

リード、僕は君やみんなを信じてる。 リードは僕を信じてないの……？

そ……それは…………。

リード！！ アーネルには策があると言っているんだ！

このままだと、民たちが危ないんだぞ……！ お前はなんのために戦っているんだ！！

オレが……戦う理由……。

………わかった。

アーネル……死ぬなよ！

アーネル……。

後は頼んだよ……。 あと、リードのこともね……。

わかってる……。

あなたも 後から絶対駆けつけて来て……。

私たちは……待ってるから！

…………。

お前があんなことを言い出すとは ……正直思わなかった。

うん、僕自身も驚いているよ……。

フッ……そうか……。

アーネル……生き残れよ！

……………。

…………。

アーネル……。

……分かっていると思うが、 俺たちに後ろを振り向く時間はない。

たとえ…… アイツの策がなかったとしても……だ。

えっ……！？

……そんな……じゃあ……アーネルは……

ねぇ、リード…… 何でアーネル止めなかったの……？

…………。

ねぇ！！

あいつからのオレたちへの想い……。 踏みにじる訳には……いかなかった。

なにそれ……。

わからない……

私にはわからないよ……！！

放っておけ……！

今は逆効果だ……。

……そうだな。

エル……頼みがあります……。

俺にか……？ 何だ、改まって……。

…………。

…………！

そうか……わかった……。

頼みましたよ……！

俺も覚悟を決めないとな……。