リード
とうとう、ミストラルまで来たんだな……。

リード
ルカナが啓示で示されたという 約束の地は、この先か……。

ルカナ
ええ、おそらく……。

ルカナ
この先に、神々に脅かされることなく、 人々が笑って暮らせる場所があるはずよ。

リード
……………。 だが、気は抜けないな。

リード
オレたちがこの地にいることを 神軍も察知しているだろうし、

リード
もしかしたら、すぐ近くまで迫っている 可能性だってある。

ルカナ
長旅でみんなも疲れてると思うから…… 私たちがしっかりしないと……。

リード
……そうだな。

リード
みんなで力を合わせてきたから、 オレたちはここまで来られたんだ。

ルカナ
……………。

リード
そんなに心配しなくても大丈夫さ。

リード
きっと、アーネルが安全な行路を 見つけてくれる。

ルカナ
……うん、そうだね。 弱気になってちゃダメだよね!

リード
ああ、その意気だ!

アーネル
うーん……。

ライン
どうしたんだ、アーネル。 難しい顔をして。

アーネル
あっ、ラインさん。

ライン
地図を持って悩んでいるということは、 これからの行路に関することだな?

アーネル
え、えぇ……。

アーネル
ミストラルの地は入り組んだ道が多いため、 身を潜められる場所が多いんです。

アーネル
できるのであれば、入り組んでいても 近道で行きたいのですが……

アーネル
神軍が待ち構えている可能性も高いので、 どうしたものかと……。

アーネル
かと言って、安全な道で行けば、 結構な時間がかかりそうなので……。

ライン
フム……しかし民は疲弊している。 遠回りする余裕もなかろう?

アーネル
えぇ…… そうですけど……。

ライン
ならば、俺に任せておけ。 必要とあれば俺が先んじて動く。

アーネル
でも、いつどんな敵が襲ってくるか……。

ライン
……それでもだ。

ライン
今は一刻も早く、民衆を目的の地に 導いてやることを最優先で考えるべきだ。

ライン
違うか……?

アーネル
…………そうですね。 わかりました、お願いします。

リード
アーネル、行路は決まったか?

アーネル
あ、リード!

アーネル
うん、あまり時間もかけられないし、 近道で進もうかと……。

ルカナ
フフッ、わかったわ。 いつもありがとね、アーネル!

リード
よし、約束の地までもう少しだ! 最後まで誰一人欠けることなく目指そうぜ!

???
お前は相変わらずだな。

リード
エル!

エル
誰一人欠けることなく、か。

エル
実にお前らしい考え方だが、

エル
この先、危険にさらされたとしても、 本当にできると思うのか?

リード
………答えは決まってる。

リード
やって見せるさ!

エル
フン、相変わらずだな……。

ルカナ
ね、ねぇ……。 それより周囲の様子はどうだったの?

ルカナ
偵察にしては、 結構遅かったと思うんだけど……。

エル
ああ、ざっと見た限りだと、 俺らを脅かすような強敵はいなかった。

リード
そうか、ならば進むだけだな!

エル
……だが、率いている民衆の数が 増したため、

エル
我々の存在は、人々だけでなく、 神軍にも知れ渡っているはずだ……。

リード
そ、それは……。

アーネル
……………。

エル
さすがにこの地が俺たちの目的地だとは 知られていないだろうが……。

エル
それでも、何やら嫌な予感がする。 あくまで俺の勘に過ぎないが……。

ライン
…………。

ライン
安心しろ、何かあれば 俺がいつものように斥候を務める。

ライン
だから皆は、 いつものように進めばいい。

ルカナ
……そうね。 みんなで力を合わせれば大丈夫よ。

リード
ああ、それじゃあ出発しようぜ!

リード
目的地まで……あと少しだからな!