アリス
シード……未知の力を持つと言うけど、 いったい何者なのかしら?
あー、良かったです。 だってこの辺、全然人がいないんだもん。
ロネッサ
はじめまして、ロネッサですー! 成長期まっさかりの女の子ですよ!
ロネッサ
じゃあアリスに質問なんですけど、 ここって何処なんですかねー?
ロネッサ
何だか急に空間がぐわわ~んってなって、 私、気づいたらここにいたんです。
ロネッサ
ば、ばりうら……? うー、まったく聞いたことないですねー。
ロネッサ
もしかしてここって異世界なんでしょうか? 見たことない景色ばっかりですし。
アリス
私には大事な任務があるの。 これ以上、あなたに構っている暇はない。
ロネッサ
えっ……? あの、ちょっと待ってくださいー!
ロネッサ
むぅぅぅ……! かっちーん、ってきたかもです!
ロネッサ
こうなったら意地でも、 あなたにくっついて行きますからねっ!
アリスはもう、この地に着いているはず…… くっ……急がなければ……!
エルザ
あの子のためにも、シードの命は 私がもらい受け……ん?
エルザ
隠れても無駄です、すぐに姿を見せなさい。 グズグズするようなら……!
ほら、この通り。草むらに潜んでいたことは 謝るからさ。だから武器を引いてくれ。
アーサー
と言っても、ここに来たのはボクの意思って わけじゃないんだけど……。
エルザ
自分の意思ではない? ……どういう意味ですか?
アーサー
それが……旅の途中、いきなり空間に現れた 穴に吸い込まれちゃってさ。
アーサー
ねぇキミ、ここって何処なのかな? ボクは、ギルナ王国から来たんだけど。
エルザ
ギルナ王国……? そんな国、グランガイアにはないはずよ。
エルザ
騎士のクセに知らないというの? この世界の名前じゃない。
アーサー
そ、そうか…… なるほど、そういうことだったんだ。
アーサー
道理で見たことない所ばかりだと思ったよ。
アーサー
あ、ごめんごめん。でも…… ようやくわかったんだ、ここが何処なのか。
アーサー
どうやら異世界から、 ここへ飛ばされて来たらしい。
エルザ
そういえば、空間にできた穴に吸い込まれた と言っていたわね……。
エルザ
……そうね。 少なくとも辻褄は合っているわ。
エルザ
だけど、どうしてそんなことが……? もしかして今回の一件と、何か関係が……?
エルザ
あなたに聞きたいことがあるわ。 けど、私には時間がないの。
エルザ
歩きながらで良ければ、 この世界のことも教えてあげるわ。
アーサー
ああ、わかった。 ボクとしても、その方が助かるよ。
アーサー
元の世界に帰るためにも、少しでも 情報がほしいところだからね。