ラ・ヴェーダ共和国に大神皇カルナ・マスタを奉る人々が存在した。その中でも強大な力を持つ選ばれた戦士は神より神具を授けられ様々な神意を実行したという。


その者たちの名は大神皇神衛使メイリス。神意の実行のみならず人々のために戦い多くの人々から敬愛された者たちである。


炎の神槍を授けられた双子騎士クレア

クレア
私の力は神の力。 どんな敵でも我が槍で貫いてみせる!

氷の神剣を授けられた双子騎士クルト

クルト
ボクは強く正しいんだ。 姉さんと同じようにね。

神杖を授けられた魔導師イヴリス

イヴリス
全力を出せそうな場所、探してたんですよ。 私、遠慮しませんよー!!

雷の神剣を授けられた戦士ディアナ

ディアナ
おだてたってダメよ。 できることを精一杯やるだけなんだから。

神鎧を授けられた神官ファダル

ファダル
何事も落ち着いて考えるんだ。 そうすれば答えは見えてくるはずだ。

風樹の神剣を授けられた剣士クェイド

クェイド
風の流れが変わった……。 面白いね。

神々との大戦が始まる直前、そんな彼らのもとに、ある神託がくだされる……。


ファダル
異界イシュグリアの魔神か……。 厄介だな……。

ファダル
しかし、なぜこの時期に?

ファダル
……推測するにしても、 情報が少な過ぎるか……。

クェイド
難しい顔をしているところを見ると、 厄介な神託だったみたいだね、ファダル。

クェイド
で、神官様は何て言ってたんだい?

ファダル
クェイドか……。

ファダル
……お前にも同席するよう 事前に言っておいたはずだが。

クェイド
そうだっけ? ごめんごめん。

クェイド
でも、神官様たちから 神託を伝えてもらう時って、

クェイド
色んな手順とか礼儀があって面倒だからね。

クェイド
俺、そういうのは得意じゃないから。

ファダル
俺だって得意という訳じゃない!

ファダル
まったく……。

ファダル
まあいい。 みんなのところに行くぞ。

ファダル
神託の内容については、そこで説明する。

ディアナ
今回の神託はどんな内容なのかしら……。

ディアナ
悪いものじゃなければいいんだけど……。

クレア
大神皇様から授かる神託に、 良いも悪いもない。

クレア
不敬よ。ディアナ。

ディアナ
そうね……。 ごめんなさい……。

ディアナ
でも、私たちが 動く必要があるような不幸なことは

ディアナ
あんまり起きてほしくないから。

クレア
それは……確かにそうだけど……。

クルト
どんな神託だろうとも、

クルト
ボクたちメイリスは、 神衛使としての使命を果たすだけさ。

クルト
そうだろう? 姉さん。

イヴリス
相変わらずクルトくんは、 お姉さんのことが大好きなんですね。

イヴリス
クェイドさんともそれくらい 仲良くできればいいんですけど。

クルト
な、何を言ってるんだ!

クルト
なんで今の話の流れで、 アイツの名前が出てくるんだよ!

イヴリス
なんでって……。

イヴリス
どう思います? クレアさん。

クレア
私に振られても……。

クレア
……そうね。

クレア
クルト、あなたがなぜかクェイドに 対抗意識を持っていることは知っている。

クレア
それ自体は悪くないこと。

クレア
だけど、ほどほどにね。

クレア
私たちは大神皇カルナ・マスタ様を信奉する 仲間なんだから。

クレア
それにクェイドは、 あれで頼りになるところもあるでしょう?

クルト
…………わかったよ。 姉さん……。

イヴリス
2人ともわかってなさそうですね……。

クェイド
やあ、みんな。

ファダル
全員、集まっているな?

クレア
クェイド、ファダル、 どんな神託をいただいたの?

クェイド
ゴメン。 俺は遅れて着いたから聞いてないんだ。

クェイド
ファダルに聞いてくれよ。

クルト
クェイド、貴様!

クルト
メイリスの責務を 何だと思っているんだよ!

クェイド
ハハッ、ごめんごめん。

ファダル
いまさら、こいつに怒っても 仕方がない。

ファダル
それより、神託のことだ。

ディアナ
……その様子だと あんまり良い内容じゃなかったの?

ファダル
良いか悪いかは、 まだ判断付かないところだな……。

クレア
……聞かせて。

ファダルが皆に伝えた神託の内容…。


それは、異界イシュグリアに棲まう魔神ラグルヴォードがこの世界に侵攻しようとしているとの情報。そして、大神皇カルナ・マスタの名のもとにイシュグリアへと向かい、かの魔神を討伐するよう神衛使メイリスたちに命じたものだった。


神託を聞いたメイリスたちは、直ちに開かれたゲートより未知の異界イシュグリアへと向かう。そこで何が待ち受けているか知らずに……。