魔神ラグルヴォードがいる場所まで あともう少しね……。
ディアナ
何度も追い回されて、ここまで来るのに どれだけ遠回りさせられたか……。
クェイド
だけどあの魔神は、こちらの実力を 試して戦ってる感じがしたから
クェイド
あれだけの強さを持った魔神がいるなんて、 さすが神々に捨てられた地って感じだな。
イヴリス
私もこっちに来てから 驚くべきことばっかりです!
ディアナ
イヴリス……あなた、こっちに来てから、 随分と元気いいわよね?
イヴリス
ここでならお姉ちゃんに…… い、いえ、自由に動けるなーって思って!
クルト
ボクたちは ここに遊びに来たわけじゃない!
クルト
カルナ・マスタ様からの使命のために ここにいるんだ!
イヴリス
あ、クルトくん、 今ちょっと動かないでください!
イヴリス
あなたの足元にいる 猫みたいな生物に触ってみたいんで……。
クェイド
こっちに来てから、 ずっと気を張っているみたいだけど。
クレア
必要以上に過敏になっているのは、 自分でも認識している……。
クレア
だけど、カルナ・マスタ様から 直々にくだされた使命な上に
クレア
あなたやイヴリスみたいに 気楽に構えられれば楽なんだろうけど……。
ディアナ
ましてや“イシュグリア”なんていう 未知の異界での任務だからね……。
クェイド
クレアたちがそうやってしっかり周りに気を 配ってくれているのをわかっていて
ディアナ
いきなり、らしくないこと言って、 クレアが困ってるじゃない!
ディアナ
だったら、少しはクレアが 楽できるように
ディアナ
あなたもちょっとは しっかりしたらどうなの!?
クェイド
ハハハッ、俺はこれでも しっかりしてるつもりなんだけどな。
クェイド
そういえば、偵察に行ったファダルの 帰りが遅いな。
ディアナ
クェイドじゃないんだから、 道草なんかしないわよ!
クレア
……ありがとう。 だいぶ楽になった気がする。
ファダル
もう1体いる……。 この近くに同じぐらいの力を持った魔神が。
ファダル
カルナ・マスタ様からの使命は、 魔神ラグルヴォードの討伐だが……。
ファダル
ラグルヴォードと戦っている時に、 挟撃でもされたら、目も当てられないしな。
ファダル
まずは戻って クェイドたちと作戦を練るとするか。
???
神衛使メイリスが1人。 神鎧を授けられし者よ……。
我は神に仕えし者。 お前たちに神よりの知らせを告げに来た。
???
大神皇カルナ・マスタ様を 狙う者の存在が確認された。
???
その者たちはすでにカルナ・マスタ様を 目指し動き始めている。
???
お前たち神衛使メイリスの使命は、 カルナ・マスタ様を守ること。
???
針狭海岸に、グランガイアに帰還するための ゲートを特別に開けておく。
???
急ぎ帰還し、 カルナ・マスタ様をお守りするのだ。
ファダル
しかし、魔神ラグルヴォード討伐は いかがすれば?
ファダル
こちらも、グランガイア侵攻を 目論んでいるため、
ファダル
一刻も早く討伐する必要があると お聞きしましたが……。
???
その先の判断を下すことまでは 許されていない。
???
カルナ・マスタ様を狙う者について 確かに伝えたぞ。
ファダル
カルナ・マスタ様に 危機が迫っていると知った以上、
ファダル
一刻も早く 駆けつけるべきなのだろうが……。
ファダル
かと言って、ここにいる魔神たちを 放っておくのも……。
ファダル
とりえず、ここで得た情報を、 みんなに伝えるべきか……。
ファダル
何か判断を下すのは それからでも遅くない……。
イヴリス
……確かに針狭海岸の方角より、 特異で膨大な魔力を感じますね。
イヴリス
ゲートが開かれているのは 確かのようです。
クレア
この地の魔神ラグルヴォードも、 このまま放っておけないわ。
ディアナ
確かにグランガイアを狙う魔神を 放置しておくこともできないわね……。
ディアナ
元々、私たちはラグルヴォード討伐のために この異界に来たわけだし……。
クルト
その後すぐに カルナ・マスタ様のもとへ向かえば!
イヴリス
カルナ・マスタ様が直々に 討伐を命じた魔神を
ファダル
「ゲートを特別に開けておく」と言ったが その期間については何も言っていない。
ファダル
その維持には莫大な力が 消費されているだろうからな……。
クェイド
ファダル、 お前にはもう考えがあるんだろう?
ファダル
ここに来るまでに 考えていたことなんだが……。
ファダル
1つはこのまま魔神ラグルヴォードの 討伐を続ける部隊。
ファダル
1つはグランガイアに帰還し、 カルナ・マスタ様のもとへ駆けつける部隊。
ファダル
それは、これまで俺たちに従ってきてくれた 兵士たちを編成した部隊だ。
ファダル
先ほどの偵察で 俺は新たな魔神の気配を察知した。
ファダル
その魔神を抑える役割を してもらおうと思う。
ファダル
もちろん兵士たちには 無理をしないよう伝えておく。
ファダル
魔神ラグルヴォードを倒すまでの、 時間稼ぎをして欲しいだけだからな。
クレア
彼らもカルナ・マスタ様に仕える者たち。 覚悟を決めてもらいましょう。
ファダル
どちらが魔神討伐に向かい、 どちらがグランガイアに帰還するか…だ。
クレア
ファダル、あなたの中で部隊構成案は もうできているのでしょう?
ファダル
だが、俺とクェイドが 別部隊に別れる必要はあると思っている。
ファダル
それと、これは希望だが 俺はグランガイアに戻るつもりだ。
ファダル
俺はカルナ・マスタ様を狙う者を 放っておくことはできない。
クルト
姉さん! ボクたちもグランガイアに戻ろう!
クルト
ボクたちは大神皇神衛使メイリス。 カルナ・マスタ様を守るべきだ!
クレア
ファダル、私とクルトも、あなたと グランガイアに戻ることを希望するわ。
ファダル
そうなると、ディアナとイヴリスは クェイドとともにここに残り
ファダル
魔神ラグルヴォードを 討伐してもらうことになる。
イヴリス
私は問題無いです! むしろこっちに残りたかったくらいなんで!
ディアナ
私は……どっちも心配だけど…… でも……。
クルト
意見が決まっていないなら 決定に従えばいいだけだ!
クルト
お前はさっきから 何も発言してないじゃないか!