ようやく着きましたね。

着いたって……。 ここはコロシアム跡地ですよ。

確かに エイブ山は近くにありますが……。

ええ、ここからが本番ですよ！

ここからエイブ山に向かうと、 目の前にあるのは断崖絶壁ですよ。

それとも、他に道でも……。

何言ってるんですか。 登るんですよ！

え！？

登るって…… あの崖を…ですか？

ええ、もちろん！

い、いや、無理ですよ。

登れるわけないじゃないですか！

大丈夫、大丈夫。

私、あれぐらいの崖なら、 訓練で何度も登ったことありますから。

訓練で登ったことがあるって…… そんなわけある…はずが……。

……エリーゼさんは、 魔神討伐隊の一員でしたから、

本当のことなんでしょうね……。

いやいやいやいや！！

エリーゼさんにはできても、 私たちは、ただの後方支援の人間ですよ。

無理ですよーー。

大丈夫。

私がちゃんと２人のフォローするから。

さすがにそれでも…あの崖は……。

や、やっぱり無理です。

そうだ、やめるんだ。

ノア！ なんでここに？

あれ、先輩！？

先輩も なんでここにいるんですか？

お前たちを追いかけて来たんだ。

え！？

お前たちが行こうとしたエイブ山には、 さっきまで魔神がいた。

え、魔神！？

そうだ。

その魔神は、幸いにも先に来ていた 召喚師たちに倒されていたが、

まだ安全とはいえない。

もちろん、ここもだ。

だから、 今すぐ俺たちと一緒に帰るんだ。

……この声は！？

クッ…言ってる先から、か。

Shou-chan！ 俺たちで片付けるぞ！！

エリーゼ！ お前たちはさがっていろ！

う、うん！

ノア、気をつけてね！

先輩もがんばってくださいね！