ルジーナ
で、連中はそのまま しばらく帰ってきてないってことか。

ルジーナ
チッ、面倒な話だな……。

ルジーナ
で、大事な女神様や親友に置いて行かれた お前は何をしたいんだ?

パリス
やめなさいよ。

パリス
ティリス様はShou-chanには 引き続き四堕神を倒すよう話しているのよ。

ルジーナ
ケッ、やっぱりインペリアルガード様は マジメでいらっしゃるな。

ルジーナ
だいたい、テメーこそなんでここに いるんだよ!

ルジーナ
アクラス召喚院の任務に お前は関係無いだろうが!

パリス
それは……。

グラデンス
フォッフォッフォッ、気にするなルジーナ。 パリスちゃんを呼んだのはワシじゃ。

パリス
グラデンス様!

ルジーナ
召喚院のトップである召喚老様が 皇国のインペリアルガードに依頼とは

ルジーナ
きな臭い話だな。

グラデンス
フォッフォッフォッ、 まあそういうことじゃ。

ルジーナ
チッ、否定しないのかよ。

ルジーナ
で、俺たちは何をすればいいんだ?

グラデンス
ふむ、実はこの付近で強大な魔神の力が 確認されたんじゃが

グラデンス
それが発生したのが、カルとセリア、 それにティリスちゃんが消えた直後での。

グラデンス
その魔神と何か関係があるかもと思い お主たちに討伐を依頼したのじゃ。

パリス
つまり、その魔神を倒せば3人は戻ってくる 可能性があると?

ルジーナ
うっすい可能性だな。

グラデンス
まあ、やらぬよりマシという程度かも しれんが何もせぬよりは……

ゴゴゴゴゴゴ……。

フードの男
イテテテテ……。 クッソ、何が起きやがった!

フードの女
状況を確認。 ここは賢者の塔とは別の場所。

フードの男
んなこたーわかってるんだよ!

フードの男
で、俺たちの目の前にいるコイツらは敵か? 俺がぶっ壊しちまってもいいヤツらか?

ルジーナ
なんだテメーは?

ルジーナ
超絶最強召喚師のルジーナ様にケンカを 売るとは残念なバカってことか?

フードの女
強い敵意を確認。 防衛のためにも攻撃を提案する。

謎の少女
ちょ、ちょっとユニさん! それにヴェルナーさんも止めてください!

ユニ
フィーナ、なぜ止める?

ユニ
この者たちが危険な相手でない証拠を 発見したのか?

フィーナ
そうではなくて、少しはお話を聞かないと。 ここがどこかも知りたいですし……。

パリス
ルジーナ、あなたも止めなさい。

パリス
そちらにも話がわかる人がいるようで 安心したわ。

パリス
私はランドール皇国インペリアルガードに 所属するパリスよ。

パリス
で、そちらにいるご老人がアクラス召喚院の 召喚老であるグラデンス様、

パリス
もう1人はアクラス召喚院の ルジーナ召喚師よ。

グラデンス
フォッフォッフォッ、よろしくの。

ルジーナ
フン……。

フィーナ
ランドール皇国……召喚院…… 聞いたことの無い名前ですね。

フィーナ
ユニさん、ヴェルナーさんわかりますか?

ユニ
私の記憶には無い。

ヴェルナー
俺も知らねーな。

ルジーナ
チッ、少しずつ話が読めてきたぜ……。

ルジーナ
で、お前たちはどこから来たんだ? 面倒だが一応聞いてやる。

ヴェルナー
なんだテメーは? そんなにオレにぶっ壊されてーのか?

フィーナ
ヴェルナーさん止めてください!

パリス
ルジーナもよ! もうちょっとまともに話せないの?

パリス
フィーナ…さんでいいかしら?

パリス
よければあなたたちの話も 聞かせてくれない?

フィーナ
は、はい。

フィーナ
私たちはユグド大陸からやって来ました。

フィーナ
私は義勇軍に所属するフィーナ、

フィーナ
こちらの2人は魔法兵団の ヴェルナーさんとユニさんです。

パリス
ユグド大陸……聞いたことが無いわね。

パリス
グラデンス様、知っていらっしゃいますか?

グラデンス
ふむ、ワシも聞いたことが無いの。

グラデンス
フィーナちゃんたちはどうやって こちらに来たのかの?

フィーナ
私たちもわからないんです……。

フィーナ
チェインクロニクルに異変があったので 賢者の塔で調べていたら

フィーナ
突然、空間が歪んで……。

グラデンス
なるほどの……。

グラデンス
おそらくフィーナちゃんたちは 異界から来たのじゃろうな。

フィーナ
異界…ですか?

グラデンス
そうじゃ。

グラデンス
そちらの2人もなんとなくは 気が付いているのじゃろう?

ヴェルナー
……あぁん? 知らねーよ!

ヴェルナー
だが、確かに今までとは違う力の 流れを感じるがな。

ユニ
ユグド大陸とは異なる波長を確認。

ユニ
この老人が言っていることは おそらく事実。

フィーナ
それが本当だったとしたら 私たちはどうやって戻れば……。

フィーナ
きっと、みんな心配してる……。

グラデンス
ふむ、どうやら抱えてる問題は ワシらと近いのかもしれんな。

グラデンス
実はワシらの仲間も異界に行ってしまって 戻ってこんのじゃ。

グラデンス
同時期にこうして異界から来たお主たちと 何か関係があるのかもしれんな。

グラデンス
どうじゃ、フィーナちゃん。 ワシらに協力せんか?

ルジーナ
おい、何のつもりだ!

グラデンス
なーに、話は簡単じゃ。

グラデンス
ワシらは今、今回の事件の原因と思われる 魔神を追っておる。

グラデンス
それを倒すのを手伝ってくれんかのと 思ってな。

グラデンス
ワシが見る限り、みなかなりの実力者の ようじゃからな。

ヴェルナー
ほう、じいさん見る目があるじゃねーか。

ヴェルナー
つまりはその魔神とやらを相手に 暴れられるってことだよな?

ヴェルナー
こんなわけのわからねー状況で イライラしてたんだ!

ヴェルナー
フッハー! ちょーどいい! オレがその魔神とやらをぶっ壊してやるぜ!

ユニ
早急な判断。 まだこの相手を信用できない。

フィーナ
それは大丈夫だと思います。 なんとなくですけど……。

フィーナ
そ、それに他に方法が無いのも確かなので 少し協力してみませんか?

ユニ
…………。

ユニ
フィーナがそう言うなら……。

ルジーナ
俺は反対だ!

ルジーナ
こんな面倒なヤツらを連れて 任務なんざできるか!

ヴェルナー
あー、テメーみてーなザコはいらねーよ。

ヴェルナー
俺たちが魔神とやらを粉微塵にしてやるから お前は道案内でもしてな!

ルジーナ
んだとコラ!

パリス
グラデンス様、私も反対です。

パリス
この状況を見る限り、この方々と全員で 動いては逆に危険な気がします……。

グラデンス
ふむ……では三組に分けるとするかの?

パリス
え?

グラデンス
ルジーナよ、お主はそのユニちゃんと 一緒に魔神を目指せ。

グラデンス
物静かそうなユニちゃんなら お主も文句は無いじゃろ。

ルジーナ
ふざけんな! 俺がなんでそんな面倒なことを!

グラデンス
ルジーナよ、お主ならこの選択の理由を 理解しておるのじゃろう?

ルジーナ
…………。

ルジーナ
チッ……仕方ねー。

ユニ
私は誰とでも構わない。 目的達成のために動くだけ。

グラデンス
ふむ、ではもう一組じゃが、こちらは パリスちゃんとヴェルナー殿かの。

パリス
わ、私ですか!?

グラデンス
他の2人でこの者を何とかできると思うか?

グラデンス
スマンがパリスちゃん頼む、 この通りじゃ……。

パリス
…………。

パリス
グラデンス様がそこまで仰るのなら……。

ヴェルナー
おい! 何をコソコソやってやがる!

ヴェルナー
オレは1人でも十分なんだが ここについてはイマイチわからねー。

ヴェルナー
特別にお前に案内させてやるよ!

パリス
ハァー、いいわ。 あなたを私が案内するわ。

パリス
これでいいかしら?

ヴェルナー
フッハー! お前、オモシレーじゃねーか!

グラデンス
で、最後はフィーナちゃんじゃが、

グラデンス
Shou-chanよ。 お主が彼女をしっかりと守るのじゃぞ。

グラデンス
まあ、お主なら大丈夫じゃろうがな。

フィーナ
Shou-chanさん、 よろしくお願いします。

ルジーナ
おい、フィーナとやら気を付けるんだな。

ルジーナ
こいつにちょっかい出すと女神様が お怒りになるからよー。

フィーナ
え、どういうことですか?

パリス
フィーナさん、気にしないで。 Shou-chanは信用できる召喚師よ。

パリス
下品な男が発したただの雑音なんか 無視していいわ。

ユニ
了解。以降、ルジーナの発言を雑音として 認識します。

ヴェルナー
フッハー! 雑音とはご機嫌だな!

ユニ
ヴェルナーの発言の大半も 雑音と認識しています。

ヴェルナー
おい、ユニ! テメーもオレに壊されてーのか?

ヴェルナー
オレをそんなウルセーヤツと 一緒にするな!

ルジーナ
お前には言われたくねー!

グラデンス
フォッフォッフォッ、どうやら うまく打ち解けたようじゃな。

グラデンス
魔神はこの地の北にある大樹付近にいる との情報がある。

グラデンス
それでは、ワシはもう少し魔神の情報を 調べてくるから後は頼んだぞ。

ルジーナ
チッ、面倒事を押し付けやがったな。

ルジーナ
おい、ユニ! とっとと出発するぞ!

ルジーナ
こんな面倒な任務さっさと片付けて カルの馬鹿野郎に貸しを作ってやる。

ユニ
……納得はできないが了解。

ヴェルナー
おい、パリス! オレたちもとっとと出発するぞ!

ヴェルナー
魔神とやらはオレが一番にみつけて ぶっ壊してやるんだからよー!

パリス
わかったわ。行きましょう。

パリス
Shou-chan、そっちのことは よろしく頼むわね。

フィーナ
フフッ、面白い方たちですね。

フィーナ
それじゃあ、Shou-chanさん、 私たちも出発しましょう。

フィーナ
案内よろしくお願いしますね。