ディン
あのゴツイ鎧が「姫さんを助けろ」って、 俺たちに言ってるんだろうな。
ディン
だが、それは不可能だ。 お前に姫さんは助けられねー。
ディン
姫様を助けるのはお前じゃなくて “俺たち”だからな。
ディン
きっとどこかに飛ばされてる ロー爺も同じこと言うだろうぜ。
ロクス
な、なんと言われようと姫様は ボクが助ける!
ディン
お前さんが姫さんに、 好きだって気持ちを伝えることだよ!
ディン
え、お前、姫さんに 惚れてるんじゃないのか?
ロクス
あの方は、ボクにとって かけがえのない大事な方なんだ!!
ロクス
そんな個人的な感情を 挟むなんて、恐れ多い!!
ディン
ま、お前さんがいいなら、 それで構わないけどな。
ロクス
そもそも、 あの方はパルミナ王国の王女なんだぞ!
ロクス
前々から言おうと思っていたが、 お前は姫様に対して馴れ馴れしすぎる!
ディン
前々からって……。 いつも言ってることじゃねーか。
ディン
あの姫さんは……エデアは、 確かにパルミナの王女さ。
ディン
いや俺たちにとって重要なのは そこじゃない。
ディン
俺やお前が姫さんを助けに行くのは、 彼女が王女だからじゃない。
ディン
それともお前は、エデアが王女じゃ なかったら助けに行かないのか?
ディン
だから、俺が姫さんにこれまで通り 話しかけても、まったく問題ないって訳だ!