ロクス
エデア様! 神軍が移動を開始しました。

ディン
どうやら王国の兵士のヤツら、 やってくれたようだな。

ローランド
…………。

ローランド
ついに カルデスまでの道が開けましたな。

エデア
行きましょう。

エデア
兵士の皆さんが作ってくれた道です。 無駄にはできません。

エデア
…………。

エデア
ローランド殿、ディン、ロクス……。

エデア
これまで、本当にありがとうございました。

ディン
なんだよ急に。

ディン
まさか、アンタ1人でカルデスと戦う、 とか言い出すんじゃないだろうな。

エデア
いえ、そうではありません。

エデア
ただ、この先の戦い……

エデア
カルデスとの戦いは、生きて帰れるか わからないものになると思われます。

エデア
ですので、 今一度、お礼を言いたかったのです。

エデア
みんな、私なんかに力を貸してくれて 本当にありがとう。

ロクス
…………。

ロクス
よしてください。エデア様。

ロクス
むしろ、礼を言うのはこちらですよ。

ロクス
エデア様がボクたちを 導いてくれたおかげで、

ロクス
いち早くカルデスの脅威に 備えることができたんです。

ロクス
それにカルデス打倒は、 もうエデア様だけの目的じゃないんです。

ロクス
ボクたち全員の目的です。

ディン
だな。

ローランド
うむ。そうじゃな。

ディン
ロクスも たまにはまともなこと言うじゃないか。

ロクス
なんだと!

エデア
みんな……ありがとう……。

ロクス
それにまだお礼を言うのは、早いですよ。

ロクス
これからが本番なんですから。

ローランド
エデア殿、ロクスの言う通りだ。

ローランド
これから我々が挑む敵は あまりにも強大。

ローランド
本来ならば人が敵うような 相手ではない。

ローランド
だが、我々は勝たねばならん。

ローランド
この世界で生きる人々のためにも。

ロクス
エデア様、大丈夫です。

ロクス
ボクの一撃で 必ず敵を貫いてみせます!

ロクス
たとえそれが神であろうとも。

ディン
ロクス、お前本当に大丈夫なのか?

ロクス
当たり前だ!

ロクス
ボクはエデア様のお役に立つために 技を磨き続けてきたんだ!

ディン
ハハッ、お前はいつも変わらねーな。

ディン
…………。

ディン
そうだな。

ディン
俺も相手が神だからって あれこれ考えてる場合じゃねーか。

ディン
今回は少しばかり本気を出すことに なりそうだぜ。

ディン
…………。

ディン
ロクス、お前の一撃は確かにスゲーよ。

ディン
だけど、力を溜めるのに 時間がかかり過ぎて実戦じゃ使いづらい。

ロクス
なに!?

ディン
だから俺が守ってやるってんだよ。

ディン
お前がその一撃を放つまでな。

ロクス
…………。

ディン
この戦いのカギはお前だ。

ディン
お前の一撃でカルデスを仕留めろ。

ロクス
う、うるさい!

ロクス
お前なんかに言われなくても わかっている!

ロクス
カルデスは必ずボクが倒す!

ロクス
エデア様のためにも!

エデア
フフフッ。

エデア
ロクス、頼りにしてますよ。

ロクス
お任せください!

ローランド
お前たちも少しは 戦士の顔になってきたようだな。

ディン
お、ロー爺のありがたいお話が また始まるのか?

ロクス
話はなるべく手短にお願いします。 決戦前に疲れたくはないので。

ローランド
…………。 前言撤回だ!

ローランド
お前たちはまだまだ未熟者だ!

ローランド
エデア殿、こやつらに礼など不要です。 また付け上がりますからな!

エデア
フフッ、確かにお礼を言うのは、 まだ早かったかもしれませんね。

エデア
必ずみんなで生きて戻りましょう。

エデア
そして、戻った時、 あらためてお礼を言わせてください。

ロクス
はい。

ディン
おう。

ローランド
うむ。

エデア
それでは行きましょう。

エデア
カルデスを倒しに!!