セリア
ハァハァハァ……。

セリア
………これで、とどめよ!!

アレグモス
ゴオオオォォォォ………。

セリア
…………。

セリア
フーーーーー。

グラデンス
見事じゃ。 セリアよ。

グラデンス
魔神アレグモスの討伐、 このグラデンス、確かに見届けたぞ。

グラデンス
これであの若造たちも 安心して眠ることができるじゃろう…。

セリア
…………。

セリア
フフフ……。

セリア
グラデンス様、 死んだ者は何も語りませんよ。

グラデンス
む、そうじゃったのう……。

セリア
ですが、グラデンス様から見て、 そう思えるのなら、とても嬉しいです。

セリア
お力を貸していただき、 ありがとうございました。

グラデンス
うむ。

セリア
…………。

セリア
Shou-chanも、今回はありがとう。

セリア
何よ、その表情は!

セリア
人がせっかく お礼を言ってあげたっていうのに!

グラデンス
フォッフォッフォッ。

グラデンス
ワシもどうせなら、今の顔で お礼を言ってもらいたかったわい。

セリア
な!

セリア
グラデンス様! 何を言ってるんですか!

???
爺さん、2人をからかうのは それくらいにしておけよ。

セリア
カル!

カル
セリアが1人でアレグモス討伐に 向かったって聞いて、

カル
急いで駆けつけたんだが……。

カル
どうやら、 心配するまでもなかったようだな。

セリア
ええ、グラデンス様と……。

セリア
そして、オマケで Shou-chanのおかげでね。

???
ザッ、
ザザッ、
ザザッ、
ザーーー

リム
先輩!

リム
アレグモスの反応が消えたようですが、 先輩が倒しちゃったんですか!?

リム
それで、セリアさんは!?

リム
セリアさんは大丈夫ですか!!

セリア
リム、私なら大丈夫よ。

セリア
心配かけたみたいね。

リム
良かった……。

リム
無事だったんですね!

リム
…………でも、私ちょっと怒ってます。

リム
心配していたのは、私だけじゃなくて、

リム
討伐のため待機していた 他の召喚師の方々も

リム
みんな、セリアさんのことを 心配していたんですからね!

セリア
……………ごめん。

リム
今回のことはグラデンス様に報告して、 キツく絞ってもらいます!

グラデンス
フォッフォッフォッ。 もうセリアには説教など必要なかろう。

リム
あ、グラデンス様! そちらにいらしたんですね。

グラデンス
うむ。 たまたまShou-chanと出会っての。

グラデンス
さて、セリアへの罰じゃが、 アリーナの清掃10日分ぐらいでどうかの?

セリア
ウッ……。

カル
ハハッ、こればっかりは仕方がないな。

リム
フフフッ。

リム
先輩。

リム
「セリアさんを連れ戻す」という依頼からは 大きく外れてしまいましたが、

リム
今回の一件の元凶である魔神アレグモスを 倒しちゃったのでまったく問題ありません!

リム
任務はこれで達成ということになります。

リム
急な依頼を引き受けていただき、 ありがとうございました!

リム
それでは、先輩方が戻られるのを お待ちしてますね!

グラデンス
さて、ワシもそろそろ行くとするかの。

セリア
グラデンス様、 今回は本当にありがとうございました。

グラデンス
フォッフォッフォッ、気にするでない。

グラデンス
ところでカルよ。

カル
ん?

グラデンス
お主、今回はまったく役に立たなかったの。

カル
う、うるせー!

カル
たまにはそんな時だってあるさ!

グラデンス
フォッフォッフォッ、まるで普段は 役に立ってるような物言いじゃな。

カル
グッ……メンドクセー爺さんだな。

カル
ホラ! もう行くぞ!

グラデンス
こ、これ、引っ張るでない!

カル
セリア、無事で本当によかったよ。

カル
それと、Shou-chan。

カル
俺の大切な仲間を助けてくれてありがとな。

グラデンス
フォッフォッフォッ。 若い者はいいのー。

カル
爺さん、うるさいぞ!

カル
俺はグラデンス爺さんに聞きたいことが たくさんあるんだ!

カル
このまま逃げられると思うなよ!

グラデンス
ぬ? ちと急用を思い出した。

グラデンス
それでは、さらばじゃ。

カル
あ! 爺さん、待てって!!

セリア
ハー、騒がしい2人ね……。

セリア
…………。

セリア
なんか、ドッと疲れが出てきたわ。

セリア
私も、もう戻るわ。

セリア
…………。

セリア
Shou-chan……。

セリア
アンタには言っておくわ。

セリア
私はもう人を信じることを恐れない。

セリア
たとえその判断が間違っていたとしても、

セリア
私は私が信じた相手のことを信じる。

セリア
な、何よ! その顔は!!