大神皇たる我が滅びるのか…
愚かな人の子よ…汝はすぐに知ることとなろう…己が犯した罪の重さを…人という種の業の深さを…
この世界の神として我は言葉を遺そう…人のためではなくこの世界のために…
決して求めるな…あれはすべてを滅ぼす破壊の力…何者も触れてはならぬ存在…
我は憂う…我が世界が人により滅ぶことを…
セリア
ティリスが…… ティリスが大変なんだから!
セリア
ティリス、しっかりして! Shou-chanが来たわよ!
セリア
Shou-chan! アンタ、なんとかできないの!?
セリア
カル、パリス、ルジーナ! 誰でもいいからティリスを助けて!
ティリス
セリア…大丈夫… すぐに…元気になるから…
アーク
カルナ・マスタを倒すため 力を尽くしてくれた女神を救うため
アーク…あなたの声が聞こえたの…
私の最後の力を使って女神様を救ってみせる…だから…安心して…そしてあなたは…自由に生きて…
Shou-chanさん…あなたのおかげで私たちは救われました…これで長い旅が終わります…私だけでなくアークの旅も…
心残りはもうありません…これで私も静かに眠れる…アーク…ありがとう…私はあなたのことを……
セリア
心配させた罰よ! これくらい我慢しなさい!
ティリス
ふえ~~ん、Shou-chan 助けて~~~。
アーク
イリアはいつだって自分より 他人のことを心配していた。
アーク
俺はそんな彼女だからこそ 大切だと思えたんだ……。
パリス
そうね……。 カルナ・マスタの最後の攻撃……。
パリス
ティリス様が私たちを守ってくださらなけ れば全滅していたでしょうね……。
パリス
ティリス様は本当にいつもご自身を 犠牲にして無茶をするから……
パリス
でも、ティリス様…… ありがとうございました……。
ティリス
エヘヘッ、みんなを守るって Shou-chanと約束したからね♪
セリア
でも、それでアンタが死んだら 元も子もないでしょ!
セリア
謝らないで! ティリスは悪くないんだから!
セリア
ティリスやイリアさんにそうさせてしまった 私たちの力不足が悪いのよ……。
カル
でも、みんなの力を合わせたことで カルナ・マスタを倒すことができたんだ!
カル
そうしないと、俺たちを助けてくれた イリアさんやアークさんに申し訳ない……。
アーク
今を生きるお前たちを助けるのは イリアの望みでもあったのだろう……。
アーク
今はカルナ・マスタを倒した喜びを 感じてくれた方が俺も嬉しい。
カル
ティリス、グラデンス爺さんとオーンさんの 気配は感じられるか?
ティリス
……カルくん、ゴメンね。 2人の力は感じられない……。
ティリス
で、でも! たくさんあった魔神の気配も消えてるから
カル
爺さんたちがそう簡単に くたばるわけないよな。
ベルツ
さすがアクラス召喚院の皆さんと 女神ティリス様。
ベルツ
いやはや、その強大な力、 同じ時代を生きる者として恐ろしいですね。
ベルツ
私は純粋に皆さんを労いに来た だけなのですから。
ベルツ
それはそうと、どうやら まだ召喚術は使えるようですね?
カル
どうしてわかるんだ? 俺たちはまだ何も試してないぜ。
ベルツ
私が試しました。 実は私も少しですが召喚術を使えるもので。
ベルツ
ルジーナ、どうして大切な仲間の皆さんに お伝えしなかったんだ。
ベルツ
やっぱり俺のことを思って 隠してくれていたのかい?
ルジーナ
お前が何者だろうと俺たちには関係ねー。 ただそれだけだ。
ベルツ
さて、皆さん。 なぜ召喚術は消えていないのでしょうか?
セリア
召喚術は今後も使える。 その事実だけで十分よ。
ベルツ
では、ここからは私の独り言です。 興味が無ければ耳を塞いでおいてください。
ベルツ
私の所属するエルガイア連邦では、 アクラス召喚院の動向を監視し続けていて
ベルツ
いつかカルナ・マスタと戦い倒すだろう ことを想定していました。
ベルツ
そして、その後について いくつかのパターンを予測していたのです。
ベルツ
その1つがカルナ・マスタを倒しても 召喚術が消えないという今の状況です。
ベルツ
実はこの状況は比較的に確率が高いと 想定していまして、
ベルツ
なぜそうなるか、その後どうなるかは 何度も検討し合いました。
セリア
嫌だと言っても話すんでしょう? だったらとっとと話してよ。
ベルツ
召喚術はカルナ・マスタが作った。 この事実は皆さんならご存知でしょう。
セリア
なんでアンタが知ってるかは 知らないけどね。
ベルツ
フフッ、男は秘密が多い方が 魅力的だと思いませんか?
ベルツ
私たちの調査だと召喚術を作ったのは カルナ・マスタですが
ベルツ
その場所は、この世界とは別の世界 “異界”なのですから。
ベルツ
そうです。 この世界とは異なる文化を持つ異界です。
ベルツ
「便利な力がある別の世界」程度の 認識なのでは?
ベルツ
その認識は間違っていませんが その先があるのです。
ベルツ
異界とは、かつてカルナ・マスタが この世界を支配するために戦った際、
ベルツ
かつては1つでありながらいくつもの世界に 分断されたもの。
ベルツ
そして、その異界に 召喚術の源となる力が眠っている。
パリス
でも、エルガイア連邦はどうやって その情報を入手したというの?
パリス
それに、その推測が正しいとして どうして私たちにそれを話すの?
パリス
あなたなら知っているのでしょう? 私がこの後、皇国に戻ることを。
ベルツ
ええ、知っていますよ。パリスさん。 私個人としては非常に残念な選択です。
ベルツ
それ故に、この推測に関する情報源は 教えることができません。
ベルツ
皆さんとは個人的な仲ではありますが、 その前に私も連邦の役人ですので。
ベルツ
この情報はおそらく連邦だけでなく 皇国や召喚院も知ることとなります。
ベルツ
その時、すべての勢力は その力を求めて動き出すでしょう。
ベルツ
私はどの勢力が覇権を握ろうとも 良いと思っていますが、
ベルツ
私の目的のためにここまでがんばって くださった皆さんには
ベルツ
少し先の未来を推測するだけの情報を 知る権利があると思いましたので。
セリア
私たちはアンタのために カルナ・マスタを倒したわけじゃないわ。
セリア
アンタの目的がどんなものか 知らないけどね。
ベルツ
エルガイア、グランガイア、イシュグリア、 この3つの世界における支配を
ベルツ
神や魔神ではなく、 人の手に取り戻したかっただけです。
ベルツ
そして、それをこれからも続けられる 体制を作る。
ベルツ
ここは本来、私たちの世界なのですから、 他の存在は元の世界へ戻っていただく。
ベルツ
皆さんはもうすでに 舞台の袖まで来ているのですから。
グラデンス
まあ、途中、さすがに厳しくなり 何体か魔神を逃がしてしまったがの。
グラデンス
召喚老ではなく1人の召喚師として お主たちに礼を言わせてくれ。
グラデンス
なんじゃ、ワシらが死んだとでも思ったか? お主に心配されるほど老いては……。
グラデンス
そうじゃな…すまない……。 心配をかけたの……。
カル
ま、まあ、もういいよ。 お互いに生き残れたんだからな。
ベルツ
いやいや、本当にお2人とも 無事で何よりです。
ベルツ
では、そろそろ話を戻しても よろしいでしょうか?
グラデンス
そうじゃな。 お主に聞きたいことはたっぷりあるからの。
ベルツ
皆さんの勝利を祝して なんでもお答えしちゃいますよ!
グラデンス
ならばそうじゃな。 アベル機関はどう動く?
ベルツ
アベル機関ですね! ええ、ええ、よく知っていますよ!
セリア
でも、グラデンス様、 そもそもアベル機関って何ですか?
ルジーナ
アベル機関ってのは表向きは エルガイア連邦に所属する
ルジーナ
だが、“異界の技術”という大きな力を 持った組織は連邦の管理を越え、
ルジーナ
まあ、アクラス召喚院が表の世界で 国家間を越えて活動しているように
ルジーナ
アベル機関は裏の世界で 動いてるってことだ。
ルジーナ
その存在自体、知る者はほとんどいない。 権力の中枢に近い極一部を除いてな。
ルジーナ
パリス、お前なら名前くらいは 知っていたんだろ?
パリス
え、ええ……。 エリオール様から少しは……。
ベルツ
それは、ルジーナがアベル機関に 所属していたことが過去にあるからです。
パリス
だから異界の遺跡や遺物にも 詳しかったのね……。
パリス
そんな感じじゃ無いのに おかしいと思ったわ……。
ルジーナ
それより問題なのは その名前が召喚老から出て、
ルジーナ
異界に眠る召喚術の源となる力。 それを狙ってヤツらも動き出すんだな?
ベルツ
ルジーナ、さっきも言っただろう? それは秘密だって。
ベルツ
その情報はエルガイア連邦や ランドール皇国の上層部も知っていて
ベルツ
アクラス召喚院に奪われた エルガイアの盟主の座を取り戻すためにね。
グラデンス
ワシらはエルガイアの盟主になったつもり など無いのじゃがな。
ベルツ
エルガイアでもっとも影響力を持つ 召喚老のお1人がご謙遜を。
ベルツ
さて、私も色々と忙しくなるので そろそろお別れさせていただきます。
ベルツ
皆さん、次の戦いに向けて 英気を養っておいてくださいね♪
ベルツ
あなたの存在はすべての組織から 注目され続けます。
ベルツ
くれぐれもおかしな行動は 謹んでくださいね。
ベルツ
あなたの言動1つで戦争が 始まるかもしれませんので。
ベルツ
そして、次は人間同士の 醜い争いが始まるのです!
ベルツ
ルジーナ、今度は今回みたく 俺も甘い顔はしないよ。
ベルツ
俺に協力する振りをしても これ以上の情報は与えるつもりはない。
ベルツ
結局、かつての神々の判断は 正しかったのかもしれないな。
ベルツ
神や魔神を倒して人が自由になった結果が これなんだから……。
ルジーナ
アレはアイツなりの嫌がらせなんだろうよ。
ルジーナ
俺たちがカルナ・マスタを 犠牲なく倒したのがな。
ルジーナ
本当はもっと召喚院の力を減らして 次の戦いに備えたかったはずだ。
ルジーナ
もしくは俺らが全滅した後、 おいしく自分が動くつもりだったか。
セリア
でも、そこまでわかるなんて さすが幼馴染ね。
セリア
カルとShou-chanと 同じ感じってこと?
ルジーナ
そんなんじゃねーって言ってるだろ! ヤツとはただの腐れ縁なだけだ。
ルジーナ
このままヤツのいいようにやられるのは 気分がワリーからな。
カル
ルジーナ、お前はこの後、 どうするつもりなんだ?
ルジーナ
ハン、ヤツがもっと嫌がることを するだけだ。
ルジーナ
召喚老ども、俺にもっと権限を寄越せ! 俺がアベル機関と戦う力を与えてやる!
グラデンス
ルジーナよ。 お主の本来の目的はそれなのじゃろう?
グラデンス
アベル機関と戦うための力を 作り出すというの。
グラデンス
どうもせんよ。 ワシらも元よりそのつもりじゃ。
グラデンス
ルジーナ、お主を 対異界調査対策室の室長に任命する。
グラデンス
部下の構成や必要なものについて お主の好きにするがいい。
グラデンス
もちろん、実戦部隊の配備についてもな。
グラデンス
事務方やウォーロンには ワシから話しておく。
ルジーナ
連邦や皇国はもちろん、 アベル機関の連中にも
ルジーナ
2度と無駄な野望なんざ 抱けねーようにしてやるよ。
セリア
グラデンス様……ルジくんに そんな権限を与えちゃっていいんですか?
セリア
もしかしたら連邦の諜報員かも しれないんですよ?
グラデンス
セリアよ、自分でも思ってないことを わざわざ言うでない。
グラデンス
それとも、監視も含めてお主もルジーナの 部隊編成の手伝いをするか?
セリア
いえ、私もやりたいことがあるので、 ルジーナと遊んでる暇はありません。
セリア
もっと強くならないと… 自分の意志を貫き通すほどに…って。
セリア
……ケイト師匠にお願いしてでも 私を鍛えてもらいます。
グラデンス
フォッフォッフォッ、 そうじゃったな。
グラデンス
オーンよ、お主、ケイトからの願いを 断り切る自信はあるのか?
オーン
だが、セリアよ。 お前には本当の地獄を見せてやる。
パリス
グラデンス様、オーン様、 私は召喚院を辞め
パリス
今後、皇国がどのような動きをするのかは わかりませんが、
パリス
私がこれまでの戦いで得た、 最後まで諦めない心で
パリス
関係無い人を巻き込むような戦いは 絶対にさせません。
グラデンス
フォッフォッフォッ、 頼もしい限りじゃな。
グラデンス
現時点をもってお主を アクラス召喚院から除名する。
グラデンス
とはいえ、いつでも遊びに来るんじゃぞ。
カル
グラデンス爺さん。 俺はイシュグリアにもう少し残る。
カル
バリュオンとはもっと話し合う 必要があるからな。
グラデンス
そうか。 では、バリュオン殿に伝えておいてくれ。
カル
アークさん、 アンタはこれからどうするんだい?
アーク
俺はこの地でもう一度イリアを 探してみる。
アーク
俺にはあれでイリアが消えたとは 到底思えない。
アーク
あの言葉は俺をこれ以上縛らないための アイツのウソだと思うんだ。
アーク
可能性は確かに低いかもしれない。 だが、俺にはたっぷりと時間がある。
アーク
イリアがダメと言っても 探し続けてやるさ。
アーク
今を生きるお前たちは自分たちの未来の ために戦わなければならない。
アーク
俺はお前たちのおかげで 十分、過去の呪縛から解放されている。
アーク
ここから先は俺個人の問題だ。 俺の好きにさせてくれ。
ティリス
アークだったら絶対にイリアさんを 助けることができるよ!
ティリス
だって、これまでず~っと がんばってきたんだもん!
カル
アークさん、イリアさんと再会できること 祈ってるぜ。
アーク
Shou-chanよ。 お前たちが困った時は言ってくれ。
アーク
俺はどんな時、どんな場所だろうが 必ずお前たちに力を貸す!
カル
ハハッ、Shou-chan、 頼りになる味方ができたな。
ティリス
イシュグリアの封印を守る必要も もうなさそうだしね。
セリア
アンタ、みんながこれからのために 動こうって時にサボるつもり!?
ティリス
あ、もしかしてセリアも 一緒に行きたかった?
ティリス
だったら、セリアとパリスも 一緒に行こうよ!
グラデンス
ワシだって少しくらいは休んでも いいじゃろうが!
カル
グラデンス爺さんは働いてないと 一気に老けそうだからな。
カル
で、Shou-chan、 お前はどうするんだ?
ティリス
Shou-chan! 今度は私と一緒にゆっくりと世界を回ろう!
ティリス
私、戦い無しでShou-chanと一緒に もっと色々なものを見たいな。
ティリス
きっと私たちが旅の中でみつけられなかった 素敵な場所がもっともっとあると思うから!
グラデンス
Shou-chanよ。 お主は本当によくやってくれた。
グラデンス
今度は自分の知見を広げるため 旅をするのもいいじゃろう。
グラデンス
ティリスちゃんと一緒なのは 羨ましいがの……。
パリス
Shou-chan、私はあなたと一緒に 戦えたことを誇りに思うわ。
パリス
だから、次に会う時には 今より成長した私を見せたいの。
パリス
その時もっと成長したあなたとティリス様に 会えるのを楽しみにしているわ。
セリア
私は絶対にアンタより 強くなってやるんだから!
オーン
フン、Shou-chanなど 目標としては低すぎる。
オーン
でなければ、俺がセリアを 鍛える意味が無いからな。
ルジーナ
そうだな、Shou-chan。 お前には強くなってもらわねーとな。
ルジーナ
お前は俺が作る次の組織の 一員なんだからよー。
セリア
Shou-chan、はっきり言った方が いいわよ。
セリア
いつもいつも誘ってるけど 無視されてることに気が付きなさいよ!
パリス
ティリス様との旅が落ち着いたら 皇国で私を手伝ってくれると嬉しいわ。
パリス
あなたが一緒なら あの人たちを変えられるかもしれないから。
ルジーナ
パリス、テメー! ドサクサ紛れに何言ってやがる!
ティリス
Shou-chanは 私と一緒に海に行くんだから~!
カル
ハハッ、Shou-chanも 人気があって大変だな。
カル
お互いにそれぞれ別の道を進むが きっとまたすぐに道は交わるさ。
カル
だから、それまでにお互い しっかりと前に進み続けようぜ。
ティリス
よ~~し、それじゃあ Shou-chan!
ティリス
久しぶりのShou-chanと 2人での冒険楽しみだな♪
ティリス
Shou-chanと私が目指す 2人のフロンティアがね♪