シュスイ
グッ……。

パリス
決着がついたようね。

セリア
あの傷だらけの状態でこの力、 武神の名を持つだけあるわね。

カル
ああ、万全の状態で戦っていたら

カル
俺たち全員で戦ったとしても どうなっていたことか……。

ルジーナ
ケッ、そんな状態に追い込まれてる時点で こいつの敗北は決まってたんだよ。

???
無能な猿でもたまにはまともなことを 言うんですね。

ルジーナ
出やがったな。

モーラ
さあ、シュスイをこちらに渡してください。 その力があればメノンへの道は開かれます。

モーラ
あなたたちもそれが望みなのでしょう?

ルジーナ
さーて、どうするかな。

ルジーナ
シュスイさんの奮闘を見てたら 俺も気持ちが変わってきちまってなー。

セリア
アンタ、絶対そんなことないでしょ……。

パリス
単に嫌がらせがしたいだけよね……。 本当に性格悪いわね……。

ルジーナ
うるせーぞ!

ルジーナ
苦労して倒したシュスイを こいつに簡単に渡せるわけねーだろうーが!

セリア
倒したのはShou-chan だけれどね。

モーラ
やはり無能な猿ばかりでしたか。 結果は変わらないのに無駄な過程を増やす。

モーラ
予定を変えてここであなたたちに 消えてもらっても構わないのですよ。

カル
モーラ、アンタの目的はわかっている。

カル
まあ、アンタも俺たちがわかってるって 知ってるんだろうし、

カル
俺たちが結果を変えられないだろうことも 予測してるんだろうな。

カル
だが、俺たちも感情のままに 動きたくなる時があるかもしれないぜ。

モーラ
…………。

カル
…………。

シュスイ
我が名は闘魔武神シュスイ。 最強を求める魔神なり。

シュスイ
闇魔仙神モーラよ。 我が武神の力を受け取るがいい。

パリス
なっ!? なぜなのシュスイ!

シュスイ
我が探し求めるのは最強の存在。

シュスイ
それを生み出すためなら 我が生命すらもその糧でしかない。

パリス
あなたの力を与えて モーラを最強の存在にしようというの?

モーラ
…………。

シュスイ
否。

シュスイ
召喚師よ。

シュスイ
武神の力を取り込みさらなる高みへと達した 闇魔仙神を超えてみせろ。

シュスイ
我が師がその生命をかけ、 我を武神へと導いたように。

シュスイ
その時こそ汝は武神をも超えた 最強の存在となるだろう。

シュスイ
グォォォォーーーー!

モーラ
くだらない話はもういいでしょう。 だから私はあなたが嫌いなのです。

モーラ
ただ強さだけを求める野蛮な存在。 魔神そのものを具現化したような存在。

モーラ
あなたが生涯を賭して鍛え上げたその力を 私に捧げなさい!

シュスイ
グワァァァァーーーー!

シュスイ
召喚師…よ……。 我と…師の…夢を……。

シュスイ
最…強…の…夢……を……。

シュスイ
グゥゥ……。

シュスイ
師よ……。 我に…後悔は…ない……。

シュスイ
今なら…貴方の… 最後の…表情の…意味が……。

モーラ
…………。

モーラ
本当に嫌な魔神でした……。

モーラ
ですが、これで私の目的は果たしました。

モーラ
私は魔皇城エストリアで待っています。

モーラ
そこで、私もあなたたちとの 決着をつけましょう。

モーラ
お互いの理想をかけて……。

セリア
モーラ……。

パリス
予定通りシュスイを倒したけれど どうにも後味が悪いわね……。

カル
仕方がないさ。

カル
あのシュスイっていう魔神。 どうにも憎めない部分もあったからな。

セリア
シュスイは完全に滅んだの?

セリア
バリュオンは力を奪われても まだ生きていたのに……。

ルジーナ
さあな。

ルジーナ
モーラもかなりブチ切れてたみたいだし 必要以上に力を奪ったのかもな。

セリア
…………。

ルジーナ
チッ……。

ルジーナ
とはいえ、あれだけしつこかったシュスイが そう簡単にくたばるとは思えねー。

ルジーナ
どこかに“力の欠片”とかいって 余力を残してるかもしれねーな。

カル
そうだな……。

カル
Shou-chan、 お前もあまり気にするなよ。

カル
お前はシュスイの期待に応えた。 そして俺たちは目的に向かって進んでいる。

カル
ただ、それだけだ。

カル
…………。

カル
それじゃあ、行くとするか。

カル
魔皇城エストリアまで どんな罠があるかわからない。

カル
気を引き締めて行こうぜ!