グラデンス
待っておったぞ。

パリス
グラデンス様!

ルジーナ
チッ、召喚老ってのは魔神なみに 神出鬼没みてーだな。

グラデンス
フォッフォッフォッ。

グラデンス
長く生きていると色々と やらなければならないことが増えるのでな。

ルジーナ
で、今回はどんな面倒事を 持ってきたんだ?

グラデンス
フム、実はな……。

グラデンス
イシュグリアに入ったはずの オーンが消息不明になってしまっての。

セリア
オーン様が!?

グラデンス
そうじゃ。

グラデンス
だからワシはちとヤツを探しに行ってくる。

グラデンス
どこぞで道草している可能性があるからの。

グラデンス
しばらくワシとも連絡はできなくなるが こちらのことは任せたぞ。

パリス
グラデンス様……。

パリス
わかりました。 こちらのことはお任せください。

パリス
とはいえ、グラデンス様も お気を付けて……。

ルジーナ
俺たちが心配するようなことじゃないだろ。

ルジーナ
この召喚老様たちが、 そう簡単にくたばるタマかよ。

ルジーナ
その程度だったらどれだけ楽だったか。

ルジーナ
特にオーンの爺さんなんざ 少しやられて落ち着いた方がいいくらいだ。

パリス
ルジーナ! あなたは何てことを!

グラデンス
フォッフォッフォッ、 いいのじゃよパリスちゃん。

ルジーナ
それより、カルのことはいいのか?

ルジーナ
あの魔神が本当のことを言ってるなら この付近にいるらしいが。

グラデンス
……そうか。 カルめ、何をしておるのか……。

グラデンス
いや、よい。 ヤツのことはお主たちに任せる。

グラデンス
カルももう子供ではない。

グラデンス
自分のことは自分でできるじゃろう。

グラデンス
…………。

グラデンス
それでは、ワシはもう行く。

グラデンス
後のことは頼んだぞ。

パリス
はい。 お任せください。

グラデンス
Shou-chanよ。 カルに何かあれば頼んだぞ。

グラデンス
ヤツもきっとお前を 頼りにしているだろうからな。

パリス
オーン様も無事だといいのだけど……。

ルジーナ
…………。

セリア
ねえ、パリス。

セリア
もしかして、パリスって オーン様に会ったこと無いの?

パリス
え、ええ……。

ルジーナ
チッ、やっぱりか。

セリア
パリス、これだけは言っておくわ。

セリア
オーン様は絶対に無事よ。

パリス
え? どうして言い切れるの?

セリア
会えばわかるわ……。

セリア
それじゃあ、私は先に行くわね。

セリア
昔のこと思い出して ちょっと気分悪くなってきた……。

ルジーナ
俺も先に行くわ。

ルジーナ
カルやベイオルグなんかより

ルジーナ
あの爺さんがどう動くかの方が よっぽど心配だ……。

パリス
…………。

パリス
ね、ねぇShou-chan。

パリス
あなたはオーン様にお会いしたこと あるのかしら?

パリス
あの2人があんなになるなんて お会いする前から心配になってきたわ……。