エリオール
バ、バカな……。 ここまでの力が……。

エリオール
クッ……。

テスラ
エ、エリオール様……。

カル
Shou-chan! 大丈夫か!

ルジーナ
セリアさんよー。

ルジーナ
誰かさんが道に迷ってる間に

ルジーナ
Shou-chanが先に ぶっ倒しちまったみたいだな。

セリア
う、うるさいわね!

セリア
私はShou-chanに 譲ってあげただけよ!

パリス
エリオール様……。

エリオール
……召喚師たちよ。

エリオール
お前たちは愚かな行動をしたのだぞ……。

エリオール
召喚老が望む神々の支配から抜け出す 機会を失ったのだぞ!

セリア
何言ってるのよ!

セリア
神の力を借りてエルガイアを 支配しようとしてたクセに!

エリオール
愚かな……。

エリオール
神の力を借りるのなど一時のこと!

エリオール
四堕神を倒し、大神皇カルナ・マスタが 封じられている今、

エリオール
ルシアスを倒せば 人は神の支配から抜け出せたのだ!

ルジーナ
それでその後はお前が 世界の神にでもなろうってのか?

エリオール
それの何が悪い!?

エリオール
力ある者が支配しなければ 世界など腐っていくだけだ!

エリオール
そこの愚か者を見ろ!

エリオール
私の言葉を信じ、リゼリアで カルナ・マスタを復活させようとした者を!

パリス
…………。

エリオール
なぜ、わざわざ人を滅ぼそうとした 神の封印を解く必要があるのだ!

エリオール
あの地は、元々カルナ・マスタと 繋がりのあった場所。

エリオール
そこでカルナ・マスタの力を感じなければ

エリオール
ルシアスは本当にカルナ・マスタを 封印していることの証明となろう。

エリオール
そんな私の考えなど読み取ることもせず、 「大神皇の力で世界を救いたい」など……。

エリオール
そんな愚か者が家柄だけで重要な地位に 付ける世界なのだぞ!

パリス
クッ……。

セリア
なんだかよくわからないけど、 実力ある人が偉いんだったら

セリア
私たちに負けたあんたは 偉くないってことよね。

エリオール
浅はかな発言をするな!

エリオール
私が倒れた後、世界がどうなるか 理解しているのか!?

エリオール
ルシアスが世界に秩序を取り戻すだと?

エリオール
愚かな。

エリオール
ヤツは元より人間など信用していない。

エリオール
四堕神が倒され、 邪魔な存在がいなくなった今、

エリオール
ヤツにとって人間など全世界を 支配するための障害でしかない。

エリオール
ヤツはおそらくエルガイアとグランガイアを 結ぶゲートを閉じるはずだ。

エリオール
その後、ゆっくりと自身の力を取り戻し そして最後には人間たちをも……。

???
じょう舌な敗者が かくも無様なものとはな。

エリオール
貴様は……。

エリオール
黒の隠者!

黒の隠者
召喚師たちよ。

黒の隠者
ルシアス様に背きし者の粛清 ご苦労だった。

黒の隠者
エリオールよ。

黒の隠者
貴様の考えをルシアス様が 見抜けないとでも思ったのか?

黒の隠者
貴様がグランガイアに残された 神々の遺産を探していたことなど

黒の隠者
すべてルシアス様はご存知だ。

黒の隠者
自分では私を利用し、この者たちを ここに誘い込んだと思っていたようだが

黒の隠者
それこそ貴様の考えが足りないのだ。

黒の隠者
私は貴様よりこの者たちの力が上と判断し

黒の隠者
ルシアス様に逆らおうとする 貴様を討たせようとしたのだからな。

黒の隠者
貴様の配下たちもすべて消させてもらった。

エリオール
クッ……。

黒の隠者
どうした?

黒の隠者
自身が神をも越える力を持つと 勘違いしていたことが恥ずかしいのか?

エリオール
私を愚弄する気か!

エリオール
貴様のように理想も無く 保身のために人を裏切った者が

エリオール
私を愚弄することなど許されてたまるか!

カル
人を裏切った?

黒の隠者
…………。

エリオール
私が何も知らないとでも 思っているのか?

エリオール
神々との大戦時、

エリオール
人々の希望であった 六英雄を殺した人間!

エリオール
あまりに非道な行動ゆえ、 その名を記録から抹消された人間!

エリオール
それが貴様だ!

エリオール
アークよ!

セリア
六英雄を殺した人!?

セリア
そんなバカな……。

エリオール
この者は自身の欲望のため 六英雄を殺し、

エリオール
その見返りとして 神の力を手に入れたのだ!

アーク
“アーク”か……。

アーク
久々にその名で呼ばれたな。

アーク
だが、覚悟はできているのだろうな。

アーク
それを話したということは、貴様たち全員、 ここで死んでもらうことになるのだぞ。

カル
そんなことさせると思うか?

アーク
フッ……。

アーク
六英雄を滅ぼした我が力、 その身で味わってみるか?

セリア
な、なに!?

セリア
この恐ろしく巨大な力が もっと大きくなっていくのがわかる……。

ルジーナ
クソッ、こんな面倒な流れは 予想外だぞ……。

アーク
まずは貴様からだ。

アーク
死ね。 エリオールよ。

エリオール
クッ……。

テスラ
キャアアアーーー!

エリオール
テスラ!

エリオール
なぜ!!

テスラ
エリオール様……。

テスラ
いえ、兄様……。

テスラ
あなたはまだ死んではいけない人……。

テスラ
世界はこの後、必ずあなたの力を 必要とするはず……。

テスラ
だから、ここは逃げて……。

エリオール
しっかりしろ!

エリオール
俺の活躍を望むのなら、 その横にお前がいないでどうする!

エリオール
お前がいなくなってしまったら

エリオール
俺はこの世界で信じれる者が いなくなるじゃないか……。

アーク
人間ならではの愛情か。

アーク
貴様にもそれがあったということだな。

アーク
ならばせめてもの慈悲だ。

アーク
2人そろって消してやろう。

エリオール
クッ……。

カル
させるかよ!

アーク
人間たちよ。 その行為が無駄だと気付いているのだろう?

アーク
いや、人間とはそれでも 引くことのない存在だったな。

アーク
いいだろう。

アーク
ならば、貴様たち全員、 まとめてこの場で消してくれる!

???
そこまでよ!

セリア
この声は!

セリア
ティリス!

ティリス
…………。

ティリス
アーク、至急、バリウラに戻りなさい。

ティリス
ルシアス様があなたを呼んでいるわ。

アーク
…………。

アーク
わかった。 バリウラに戻るとしよう。

アーク
後のことはお前に任せる。

ティリス
…………。

セリア
ティリス、無事でよかった!

セリア
心配してたのよ!

ティリス
…………。

セリア
ティリス?

ティリス
四堕神を倒せし召喚師 Shou-chan。

ティリス
そしてその仲間の召喚師たちに ルシアス様のお言葉を授けます。

ティリス
あなたたちもバリウラに来なさい。

ティリス
ルシアス様はあなたたちが 謁見することをお許しになられました。

セリア
え? ど、どういうこと?

セリア
ねえ、ティリス、どうしたの?

ティリス
…………。

セリア
ちょっと待ってよ!

セリア
ティリス!

セリア
ねえ、ティリスーーー!!

セリア
…………。

パリス
…………。

エリオール
…………。

ルジーナ
ケッ、なんだこの状況は。

ルジーナ
まともに話せるヤツが ほとんどいねーじゃねーか。

ルジーナ
おい! エリオールさんよー!

ルジーナ
あんたはここで黙ってる場合じゃ ねーんじゃねーのか!?

ルジーナ
早く治療にいかねーと

ルジーナ
その女、助かるものも 助からなくなっちまうぞ。

エリオール
貴様に言われるまでもない……。

エリオール
テスラの命は俺が絶対に救ってみせる。

エリオール
必ずな……。

エリオール
貴様たち、覚悟しておくんだな。

エリオール
俺たちの傷が癒えた後、 必ずこの手で殺してやる……。

エリオール
あの裏切り者ともどもな!

カル
…………行ったか。

カル
さて、パリスさん、 あんたはどうする?

パリス
私は…………。

セリア
パリス!

セリア
さっき、あなたをここまで連れてきた借り、 すぐに返して!

パリス
えっ!?

セリア
私はティリスに会いに バリウラに向かうわ!

セリア
だから、あんたも力を貸しなさい!

ルジーナ
こいつ、もう復活しやがった……。

カル
ハハハッ、さすがセリアだな!

カル
パリスさん、俺も同じことを考えていたよ。

カル
俺たちと一緒にバリウラに来てくれないか?

カル
嫌な予感しかしないが、女神さんに関わった 俺たちは行かなきゃいけないと思うんだ。

カル
な、Shou-chan。

パリス
わかったわ。

パリス
いえ、むしろ私からもお願いするわ。

パリス
私もバリウラに連れて行って!

パリス
私は、ルシアス様、アークという男、 それにティリス様と話がしたい!

セリア
ありがとう。 パリス。

セリア
で、ルジーナあんたはどうするの?

ルジーナ
神話でも有名な神様と直接話す機会なんざ そうそうあったもんじゃねー。

ルジーナ
俺様の伝説に記す内容として こんなおいしい話はねーだろーが。

カル
ハハハッ。 助かるぜ。

カル
Shou-chanは…… 聞くまでもないな。

カル
よっし! それじゃあ、みんな!

カル
ルシアス様と女神さんに会いに バリウラに出発だ!

セリア
ティリス……。

セリア
私、絶対にこのままじゃ 納得しないからね……。