ティリス
みんな、お待たせ~~!

ルジーナ
おせーぞ! Shou-chan!

ルジーナ
こっちはもう準備万端なんだ! こんな面倒事、とっとと片付けちまうぞ!

パリス
最後の決戦前だというのに 相変わらず品がないわね。

セリア
仕方ないわよ。

セリア
上品に話すルジくんなんて 四堕神より怖いと思わない?

パリス
それは……。 想像するだけで恐ろしいわね……。

ルジーナ
テメーら……。

カル
ハハハッ、最後の決戦前だってのに みんな緊張してないみたいだな。

カル
全員が元気なのも久々って感じで 安心したよ。

カル
さて、Shou-chan。 いよいよ、ここまで来たな。

カル
思い出すぜ。 お前が初めてゲートを越えた時の頃を。

カル
あの時、俺は思ったんだ……。

セリア
カル! 話が長くなるなら止めてよね!

セリア
まだ戦いは終わってないのよ!

グラデンス
フォッフォッフォッ。

グラデンス
セリアの言う通りじゃ。

グラデンス
カルよ。 昔話をするのはちと早いぞ。

カル
グラデンス爺さん!

ルジーナ
チッ、面倒な話が始まりそうだな……。

エリオール
そんなことはない。

エリオール
最後の堕神との決戦に向けて 我々も力を貸そうと思ってね。

パリス
エリオール様!

パリス
エリオール様が自ら前線に 立たれるというのですか!

エリオール
もちろんそのつもりだ。

エリオール
パリス、私では力不足かね?

パリス
そ、そんなつもりでは!

パリス
し、しかし、それでも…… エリオール様の身にもし何か起きたら!

エリオール
それでも私が出なければならないほど 状況は緊迫しているということだ。

パリス
…………。

グラデンス
フォッフォッフォッ。 パリスちゃんは優しいのー。

グラデンス
では、ワシが少し状況を 説明しようかの。

カル
早く話せって。 元々そのつもりで来たんだろ?

グラデンス
カル、うるさいぞ! 少し黙っておれ!

グラデンス
えー、オホン。 あれじゃ。

グラデンス
えー……。

カル
爺さんついにボケちまったか……。

ティリス
仕方ないよ、カルくん。 グラ爺も長生きしてるんだから。

グラデンス
ティリスちゃんまで……。

グラデンス
ワシはもうダメじゃ。 エリオール殿、後は頼む……。

エリオール
…………。 わかりました。

エリオール
この先に最後の堕神アフラ・ディリスの 居城があるのは、皆、わかっているだろう。

ルジーナ
あー、あれだけデカい城だからな。

ルジーナ
ケッ、ここからでも見えやがるぜ。

エリオール
そうだ。 あの巨大な城だ。

エリオール
だが、あれはただの城ではない。

エリオール
あれ自体がアフラ・ディリスでもあるのだ。

セリア
アレがアフラ・ディリスですって!

セリア
どういうことよ!

エリオール
そのままの意味だよ。 召喚師セリア。

エリオール
アフラ・ディリスは他の力を 自身に取り込む力を持っているようなのだ。

エリオール
あれ自体がアフラ・ディリスでもあるのだ。

エリオール
ヤツは様々な神をその中に取り込み 己の力としてきた。

エリオール
今までは、ゼヴァルアとの戦いのため、 ザーグを使い贄を集めていたようだが

エリオール
我々がザーグを倒したことにより、 ヤツは本気になったということだろう。

エリオール
我々との決戦を前に 自身の居城をも力としたのだ。

エリオール
ヤツの今の姿は我々を迎え撃つことに 特化した姿と言っても過言ではない。

セリア
そんな……。

セリア
あんなのとどうやって戦えってのよ!

ルジーナ
デカいヤツとの戦いか。 大体想像はつくな。

ルジーナ
それと、 誰が面倒な役をさせられるかもな。

カル
…………。

エリオール
フッ、ルジーナ召喚師。 キミがその役を買って出るかな?

ルジーナ
ケッ、お断りだね!

ルジーナ
神様の腹ん中に入る役目なんざ Shou-chanに任せるぜ。

セリア
腹の中に入る!?

セリア
ってアレの中ってこと……?

エリオール
その通りだ。

エリオール
いくら巨大な身体とはいえ、 あくまであの城は取り込んだもの。

エリオール
その本体はあの城の中に存在しているはず。

エリオール
ならば、それを叩けばいいだけだ。

カル
簡単に言うが危険な役目だぜ……。

ルジーナ
ハン!

ルジーナ
外でそのデカブツの気を引かなくちゃ ならねー俺たちだって

ルジーナ
危険には変わりねーだろーが!

ルジーナ
それに、腹の中に侵入するには 女神さんの加護だって必要なんだろ?

エリオール
その通りだ。

エリオール
我々、普通の人間ではとても神の体内で その力に耐えられるとは思えない。

エリオール
女神であるティリス様と 固い絆で結ばれている

エリオール
Shou-chanにしか できないことなのだ。

エリオール
ティリス様、どうかShou-chanを 守っていただけないでしょうか?

ティリス
うん! 任せて!

ティリス
Shou-chanと私の絆の力、 みんなに見せてあげるから!!

ティリス
ね、Shou-chan♪

セリア
なんか、妙にイラッとするわね……。

グラデンス
フォッフォッフォッ。 さすがティリスちゃんじゃ。

グラデンス
Shou-chanよ。

グラデンス
お主に危険な役目を押し付けてしまう ようじゃが、

グラデンス
ここにいる全員がお主の力を 信じておる。

グラデンス
四堕神との最後の戦い、 お主に託すぞ。

カル
それじゃあ、まずはあの城まで 近付くとするか。

カル
いつも通り、みんな勝手に 移動ってことでいいんだよな?

セリア・ルジーナ
当たり前でしょ。 当たり前だ。

カル
ハハハッ、いい感じだな♪

カル
よし! それじゃあ、みんな!

カル
最後の決戦の場所で また会おうぜ!!

カル
さあ、出発だ!!