ティリス
…………。

ティリス
オーンちゃん、大丈夫かな?

セリア
さすがにグラデンス様も付いているんだし、 問題ないと思うわよ。

セリア
……まあ、あれだけの傷を“かすり傷”とか 言っちゃうのは、相変わらずだと思ったけど

カル
まったくな……。

カル
だが、オーンさんがあれほどの 深手を負ったのは、正直初めて見たよ。

ティリス
…………。

セリア
ラナス……それだけの相手だってことよね。 分かっていたことだけど……。

カル
…………。

カル
ラナス率いるアベル機関……

カル
封神竜とそれを守る二神、 サートゥルスとラヴァル……

カル
そして封じられた大神皇の弟神、 悌神皇アルザ・マスタ……。

カル
全員が全員敵という訳じゃないが、 この先、何が起こるかわからない……。

カル
どんなことが起きても動じないよう、 覚悟だけはしておこう。

セリア
そうね……。

セリア
って、Shou-chan、

セリア
ボーっとしてるけど、 事の重大性分かってるの!?

ティリス
大丈夫だよ、セリア。

ティリス
だって、Shou-chanは、 いつもこんな感じでしょ。

セリア
確かに、いつも緊張感のない顔を しているけど……。

カル
ハハッ!そういうなよ。

カル
どんな時も、いつも変わらない…… それがShou-chanの強さだからな!

セリア
いつも変わらない……というか、 何も分かってない気もするんだけどね……。

セリア
ま、いいわ。いきなりShou-chanが 変わっても、調子狂うだけだろうしね。