クッ…この咆哮、この振動は……。

あの魔獣が、 俺たちを追いかけてきたということか…。

迎え撃つしかないわね。

……………。 あそこに見える装置は……。

そうすると奥には……。

……………。

おい、クランツ！ お前はみんなを連れて先に行け！！

あの魔獣の相手は俺がしてやる。

な、何を言ってるんですか！？

そんなことは……できません！！

そうですよ！ 戦うなら全員で！

勘違いするなよ。

この先の遺跡にある装置を使って ヤツを撃退する方法を思いついたから

とりあえず先に行けっつってんだ！

その方法を実行するには、 お前らに近くにいられると邪魔なんだよ。

し、しかし……。

それとも何か？機械オンチのお前が、 装置の操作を手伝ってくれるってのか？

そ、それは……無理ですけど……。

だよな。

でも……私たちでも囮ぐらいには……。

気持ちはありがてーが、そんなことをする 必要はねーし、正直それすら邪魔なんだよ。

……………。

ハァー…しかたがないね。

クランツ、なに言っても無駄だよ。

コイツは１度言い出したら 聞かないヤツだからさ。

しかたがないから、ここは任せて 私たちは先を急ぎましょ。

ですが……。

私たちには、この地の情報を召喚院に 届ける任務がある……違う？

…………分かりました。 ロアさん、必ず追いついてくださいよ。

たりめーだ！

ロアさん……。

ミーファ！

俺のことをお前が心配するなんざ 百年はえーんだよ！

カッコイイ男ってのがどんなモンか お前に教えてやるよ。

わかったらさっさと行け！

クランツ、お前がしっかりと みんなを守るんだぞ。

はい……。

……来やがったな！ 俺に付いてきやがれ！！

これだ…！

これを暴走させれば、 テメーは俺もろとも……。

そんなことは、させない！！

え！？

ちょ、誰よ！私が言おうとしたこと 言っちゃったのは！？

な！？ カフカ、なんでお前がここにいやがる！？

私のことはいいのよ！！ それより、コイツ誰よ！！アンタの友達！？

……………。

いや、知らねえ…。 さすがの俺も魔神のダチはいねーよ。

………俺のことなど、どうでもいい。

だが、その装置を 暴走させるわけにはいかない。

な…！ テメー…もしかして、あの魔獣の仲間か？

そういえば、そーゆーツラしてるぜ！！

あの魔獣の相手は、 俺がしてやるというのだ！！

貴様らは早く仲間のもとに戻れ！

突然現れたアンタに、なんでそんなこと 指図されなきゃいけないのよ！

いきなりそんなこと言われて、 はいそうですか、って従うわけないでしょ！

…クッ、もう来やがった。 今からじゃ装置の暴走もヘッタクレもねえ！

仕方がねえ、 こうなったらやるぞ、カフカ！！

分かってるわよ！このカフカさんの とっておきを見せてあげるんだから！

そこのアンタ！敵じゃないようだけど、味方 するんだったら、キッチリ頑張りなさいよ！

は…はい！ …い、いや、分かった！！