さすが神を倒した召喚師ね。

ノゾミちゃん、シェーシャの力は 感じることができたかの？

ええ、確かに感じられました。

でも、以前に戦った時より 凄く弱くしか感じなかったような……。

あの時の圧倒的な恐怖感ではなかった。

どうしてなのかしら……。

ふむ……。 他にも何かがあるのか……。

まあ、それはおいおい考えるとして、

Shou-chanよ。 ご苦労じゃったな。

お主のおかげでワシも 楽ができたわい。

ノゾミちゃん、この者は自分のことを 話すのはヘタクソじゃが、

こやつはこやつなりに戦っておる。

こやつはな、自分のためではなく いつも誰かのために戦っておるのじゃ。

誰かのため……。

それは自分の大切な仲間のためだったり、

その仲間が 大切にする人たちのためだったりとの。

今回はその対象が ノゾミちゃんとアサヒちゃんだった。

こやつはこやつなりに、 考えて戦ってはおるのじゃよ。

ええ、それは今の戦いでも とてもよく伝わってきたわ……。

でも、だからといって……。

そうじゃな。

だからといって誰かのために 神と戦うなど普通のことではないな。

じゃが、それをShou-chanはやる。

…………。

フォッフォッフォッ。

Shou-chanのバカさ加減は、そちらの 世界から見ても相当なものじゃろう？

ええ、そうね。

色々と考え過ぎてしまう自分が 一瞬、バカらしくなるくらいね。

他の人たちが あなたを信頼している理由がわかったわ。

自分ではなく誰かのために戦える。

それがどれだけ素晴らしいことか 思い出させてもらったわ。

どうやらそちらも終わったようじゃな。

アサヒちゃん！ 無事でよかったわ。

こっちも無事に魔神を倒せたんですね！

聞いてください！

カルくんとセリアさん 凄く強かったんですよ！

あたしも２人に負けないよう がんばらないと！

フフッ、そうね。 私たちも負けてられないわね。

Shou-chan、

お前と爺さんだから大丈夫だとは思ったが しっかりと魔神を倒したみたいだな。

まあ、これから四堕神の最後の一柱と 戦うっていうのに、

あの程度の魔神に手こずられても 困るけどね！

フォッフォッフォッ、 みな、無事なようで何よりじゃ。

ところで、アサヒちゃん、ノゾミちゃん。

どうやらワシの予測は 当たったみたいじゃぞ。

これは！？ ゲートが開き始めている！

アサヒちゃん、ノゾミちゃん、 このゲートを越えれば

元いた世界に戻れるはずじゃ。 準備はいいかの？

え、こんな急なものなの？

このゲートは特殊な状況で発生しているため 不安定でいつ消えるかわからん。

なるべく急いだ方がよいじゃろう。

わかった！

セリアさん、カルくん、グラデンスさん、 Shou-chan、

短い間だったけど、 みんなに会えたことあたし、忘れません！

みんなと一緒に戦えたこと、 戻ったら幼馴染に自慢しますね♪

…………。

それじゃあ、行きますね！

みなさん、さようなら！

カルくん、セリア、グラデンスさん、 Shou-chan、

今回のこと本当にありがとう。

あなたたちがいなければ きっと戻ることはできなかった。

妖精たちに伝えるわ。 異界の素晴らしい召喚師たちの話を！

Shou-chan、

きっとあなたはこれからも 誰かのために戦い続けるのね。

でも、これだけは覚えておいて。

あなたの行動は 世界を動かす力がある。

だから、いつか立ち止まって考えて。

自分が本当は何をしたいのかを。

フフッ、また困らせてしまったわね。

それじゃあ、またいつか。 さようなら……。

……行っちゃったわね。

ああ、そうだな。 不思議な２人だったな。

絶望的な状況にも関わらず 希望を持って戦い続ける……。

俺たちも見習わないといけないな。

ええ、そうね……。

さて、これで任務完了じゃな。 ワシらもエルガイアに帰るとするかの。

ま、２人とも待ちたまえ！ 誰かを忘れてやしないか！

え、な、なに！？

む、君たちは私が見えるのか？

いや、今はそんな時ではない！

そこのゲート、まだ閉じるなよ！ 私も元の世界に帰るのだからなー！

なんだったの今の？ 人…ではなかったようだけど……。

ま、まあ、あの２人とも 知り合いみたいだし、

大丈夫じゃないかな？

たぶん……。

ま、まあなんじゃ。 とりあえずShou-chanよ。

お主はノゾミちゃんと話したことを しっかりと覚えておくのだぞ。

お前が望もうと望むまいと

お前の言動により 世界は変わっていくのじゃからな。