ここだな。 魔神ラグルヴォードがいるという場所は。
クレア
気にならない…といえば、 嘘になってしまうんでしょうね……。
クレア
でも、大丈夫。 彼女に託してきたから……。
クレア
そんなしまらない顔をしてたら、 急に魔神に襲われても対応できないわよ!
ファダル
では、俺は周囲の偵察をしてくる。 2人はここで待機していてくれ。
クレア
いつもファダルにばかり、斥候の役を やらせては申し訳ないからね。
クレア
クルト、ワガママを言って ファダルを困らせないでね。
クルト
ボクがどうしたって ファダルには関係無いだろう!
ファダル
……このまま待っていても仕方がないし 1つ話を聞いてくれないか?
ファダル
お前は1年前の魔獣グレゴグ討伐任務を 覚えているか?
クルト
あいつの秘密を知らないまま挑んだせいで みんな散り散りになってしまった。
ファダル
俺たちはあの時、分散した戦力を戻すため それぞれが合流を目指した。
クルト
自分の力に自信があったんだろうね。 グレゴグを1人でも倒せるほどのさ!
ファダル
……いや、そうじゃない。 あいつは俺たちを傷つけたくなかったんだ。
クルト
ボクにはあいつが何を考えてるのかが さっぱりわからないんだよ!
ファダル
……そうだな。 あいつは面倒なヤツだからな。
ファダル
あの時、あいつがまず恐れたのは 俺たちの各個撃破だ。
ファダル
クェイドはバラバラになった俺たちが 順番に襲われることを恐れたんだ。
ファダル
だからあいつは自分自身で グレゴグを引き受けた。
ファダル
いずれ俺たちが 助けに来てくれることを信じて。
ファダル
自分の行為を説明せず 勝手に振る舞っているように見えるが
ファダル
メイリスはそれまで旅を続けてきた クェイドが長居している場所だ。
ファダル
あいつはメイリスという居場所が 嫌いではないんだろうな。
ファダル
自分の中だけで決着をつけた 迷惑なものも多いがな。
クルト
知っているさ……。 あいつが悪いヤツじゃないことくらい。
ファダル
ああ、そうだな。 敵は強い方が厄介だからな。
クルト
ボクだってアイツのことは認めてる! だけど…それでも……。
ファダル
悪かったな。 俺がどうこう言うことじゃなかった。
ファダル
クェイドはお前のこと 結構、気に入ってるぞ。
クレア
すでに私たちの行動に気付いて こっちに向かってきているわ!
ファダル
まずは場所を移動しよう。 少しでも戦いやすい場所に移動するんだ!
ファダル
カルナ・マスタ様が討伐を 命じられただけはある。
クレア
ファダル、まさかこのまま逃げるという 選択をするつもりはないわよね?
ファダル
クェイドとの約束を破る形になってしまうが
ファダル
ヘタに逃げて不利な状況になるよりは 準備ができている今の方がまだマシだろう。
クルト
アイツがいなくても ボクたちは負けやしない!
クレア
私は大事な弟がやられるところなんて 見たくはないんだから。
ファダル
2人とも倒すことではなく やられないことに注力しろ。
ファダル
この戦力を維持したまま、 ヤツの力を削るんだ!