クェイド
ファダルの案も確かにいいと思う。

クェイド
だけど、今回は俺1人で 魔神ラグルヴォード討伐に向かう。

クェイド
みんなは神の使いの言葉に従って グランガイアに戻ってくれ。

クェイド
もちろん、兵士たちもみんなと一緒だ。

ファダル
お前、自分が何を言っているのか わかっているのか?

クェイド
ああ、だめかな?

クルト
当たり前だ! ダメに決まってるだろ!!

クルト
大体、お前1人で何ができるっていうんだ!

ファダル
お前の考えていることなどわかっている。

ファダル
大方、この地の危険さを考えて 俺たちを帰そうとしているのだろう?

ファダル
魔神は刺し違えてでも止めるつもりでな。

クェイド
ハハハッ、さすがファダル。 なんでもお見通しだな。

クレア
本当にバカね……。

ファダル
3人というのは、どんな状況でも 対応できるであろう最低人数だ。

ファダル
すべての任務を完遂するために 3人、3人の2組に分かれる。

ファダル
これを譲るつもりはない。

クェイド
…………。

クェイド
………わかった。

ファダル
それと、カルナ・マスタ様のもとへ 向かうのは俺たちにさせてもらう。

ファダル
俺はこの話を“神の使い”と名乗る方から 聞かされた。

ファダル
事実、その方からはそれにふさわしい 威厳と力を感じた。

ファダル
だがその一方で、魔神ラグルヴォード討伐に ついては何も語られなかった。

ファダル
…………。

ファダル
あの方を疑うわけではないし、 上手く説明することもできないんだが……。

ファダル
この帰還命令に 何か違和感を感じているのも確かだ……。

クェイド
…………。

クェイド
驚いたな……。

クェイド
ファダルが神の使いの言葉に 疑いを持つなんて……。

ファダル
俺にとってこの生命を救ってくれた 神の言葉は絶対だ。

ファダル
だが、お前と一緒にいた時間が長いせいで 疑り深くなってしまってな。

クェイド
俺のせいにするのか?

ファダル
ああ、不信心なお前のせいだ。

クェイド
酷い言われようだな……。

ファダル
フッ、まあいい。

ファダル
クレア、クルト、そういう訳で 俺とともにグランガイアに戻ってくれ。

クレア
さっきも言ったけど、私に異存はないわ。

クレア
このバカが1人で残るのでないならね。

クルト
ボクも、その決定に文句はない。

クルト
そもそもメイリスの使命は、 カルナ・マスタ様を守ることだからな。

クェイド
それじゃあ、ディアナ、イヴリス、 すまないけれど俺と一緒に残ってくれ。

クェイド
おそらく魔神はかなりの難敵だろうけれど 2人のことは俺が必ず守るからさ。

イヴリス
気にしないでください。

イヴリス
私の希望も元々こっちに 残ることでしたから。

ディアナ
わ、私も、ファダルたちが カルナ・マスタ様のもとへ向かい、

ディアナ
私たちがこの地で魔神討伐を 続けるってことに、異論はないわ。

ディアナ
グランガイアを守るため、魔神を倒す。 それも重要な任務だと思うし……。

イヴリス
あ、でも、クルトくんと離れるのは、 ちょっとさびしいかなー。

クルト
え!?

イヴリス
クルトくんほど、 からかい甲斐のある人、そういませんから♪

クルト
お、お前は……。

クレア
フフッ……。

ファダル
よし、それじゃあ、 それぞれ出発しよう。

ファダル
どちらも時間の猶予は、 あまりないだろうしな。

ファダル
…………。

ファダル
クェイド、ディアナ、イヴリス。

ファダル
言っておくが、俺はこれを 最後の別れにするつもりはないぞ。

ファダル
お前たちは魔神を倒したら、グランガイアに 帰還する方法をすぐに探すんだ。

ファダル
俺たちもすべて終わった後、

ファダル
カルナ・マスタ様に願い 必ずこの世界に戻ってくる。

ファダル
だから、無茶はするなよ。

クェイド
わかってるさ。

クェイド
ファダル、クレア、クルト。

クェイド
僕たちこそすぐに魔神を倒して、 必ずそっちに駆けつける。

クェイド
だから…… 3人とも無事でいてくれ。

クェイド
俺はメイリスの仲間を 誰1人として失いたくないんだからな。