ミセル
ふう……。

ミセル
ここらへんも なんだか治安が悪くなってきてるみたいね。

ミセル
これもメルキオの影響かしら?

ミセル
面倒なことになる前に、 さっさとヤツを倒さなきゃね……。

ロディン
メルキオだと!

ミセル
わ!!

ミセル
な、なによアンタ!?

ロディン
おい、そこの女。

ロディン
今、メルキオと言ったな?

ミセル
い、言ったけど…なによ?

ロディン
貴様、なぜメルキオの名を知っている?

ミセル
なぜって……なんでアンタに そんなこと言わなきゃいけないのよ。

ロディン
うるさい! いいから、答えろ!!

ミセル
ハァッ!? 偉そうになに言ってるのよ。

ミセル
そもそも、 それが人にものを聞く態度!?

ミセル
アンタなんかに、 ぜっっっったい話してあげないんだから!

ロディン
なんだと!?

ミセル
アンタこそ、 なんでメルキオのことを知っているのよ?

ミセル
まずアンタの方から、 事情を話しなさいよ!

ミセル
それ次第で、私が知っていることも 教えてあげなくもないわよ!

ミセル
ふーん……なるほどね。

ミセル
アンタは、メルキオに挑んで、 ボロクソに負けたわけね。

ロディン
……好きに言え。 だが、やつは強い。

ロディン
お前の話では、この世界を滅ぼそうと している存在らしいが、

ロディン
それも十分納得できるほどの強さだ。

ロディン
お前もメルキオに 挑もうとしているんだったな。

ロディン
なら……俺の力を貸してやってもいい。

ミセル
はあ?

ミセル
「貸してやってもいい」って なに言ってのよ?

ミセル
アンタ、何度も負けてんでしょ?

ミセル
負け犬がよくもまあ、 そんな大口が叩けるものね。

ロディン
クッ、確かに俺はヤツに負けた……。

ロディン
だが……。

グオオオオォォォォ!

ミセル
チッ…… 今度は魔獣?

ミセル
こんな街中に魔獣が出るなんて 騎士団は何をしてるのよ!

ロディン
…………。

ロディン
ちょうどいい。

ミセル
ん、アンタ、武器なんて構えて、 なにをする気よ!?

ロディン
黙って俺の戦いを見ていろ。

ロディン
それを見て、俺が本当に 「負け犬」かどうか判断しやがれ!!