ミセル
気に入ったわ! 私の仲間になりなさい!!

ゼルバーン
なんだ、いきなり。

ミセル
言い忘れてたけど、 私はメルキオってヤツを倒しに行く途中で、

ミセル
役に立ちそうな仲間を探していたの。

ミセル
アンタ、腕もそこそこ立つし、 一緒に旅して面白そうだわ。

ゼルバーン
何をいきなり訳がわからないことを。 俺は自己の鍛錬に忙しい。

ミセル
いいじゃない。

ミセル
旅に出るのも、 きっといい鍛錬になるわよ。

ゼルバーン
俺は群れるのは嫌いだ。 悪いが断らせてもらう。

ミセル
なによ、いいじゃない!

ミセル
それとも、ゼルバーンともあろう剣士が メルキオと戦うのが怖いの?

ゼルバーン
フン、安い挑発に乗ると思うなよ。

ゼルバーン
……だが、念のため聞いておこう。

ミセル
何よ?

ゼルバーン
そのメルキオとやらは強いのか?

ミセル
ええ、強いわ。

ミセル
ヤツのせいでいくつかの村が 滅ぼされたって話よ。

ゼルバーン
…………。

ミセル
それに、ヤツはどうやら違う世界から やって来たらしいしね。

ミセル
そこら辺の相手とは格が違うんじゃない?

ゼルバーン
…………。

ゼルバーン
いいだろう。 俺もそのメルキオとやらの討伐に向かおう。

ゼルバーン
我がヴェーダ剣術を磨くのに、 ちょうどいい相手だろうしな。

ミセル
フン、最初からそう言えばいいのよ。

ミセル
それじゃあ、私に……

ゼルバーン
待て、勘違いするな!

ゼルバーン
ミセル…とか言ったな。 俺はお前の仲間になるわけではない。

ゼルバーン
俺が1人で討伐に向かうだけだ。

ミセル
なによそれ!

ゼルバーン
…………。

ゼルバーン
ただ、お前たちが 俺に付いて来るのは止めはしない。

ミセル
…………。

ミセル
フーン……まあいいわ。

ミセル
アンタのその剣術の真髄とやらが見られる のを、楽しみにしているわ。