ロクス
ふう……。

ロクス
ここら辺の敵は、大方片付いたかな……。

ロクス
少しでも姫様の負担を 減らせればいいんだけど……。

エデア
ロクス。

エデア
すいません。苦労をかけますね。

エデア
怪我などはしていないですか?

ロクス
え!? あ!! 姫様、いつこちらに!?

エデア
たった今、到着しました。

エデア
あ…! 私は“姫”などではありません。

エデア
ただの流浪の戦士“エデア”です。

ロクス
し、失礼しました!

ロクス
エデア様も、 お怪我などございませんか?

エデア
ええ。

エデア
ローランド殿が 側にいてくれましたし、

エデア
あなた方が先行して戦ってくれたお陰で、 危険な敵もほとんどいませんでしたので。

エデア
それに私だって、 みんなに負けないぐらい戦えるんですよ。

ロクス
そ、それはもちろん、わかっています!

ロクス
ただ、エデア様は我々の要。

ロクス
何かあっては!

エデア
フフフ……。 ロクスは心配症ですね。

ローランド
そういえば、ディンのヤツはどうした?

ローランド
見当たらないようだが、 お前と一緒ではないのか?

ロクス
まさか! あんなヤツと一緒に動いたりしません!

ロクス
おそらく、後先考えずに 先に行ったんだと思います。

ロクス
まったく迷惑なヤツですよ。

ローランド
許可無く動いたのは、 お前も同じだがな。

ロクス
ボ、ボクは姫様のためを思って!

ロクス
あんな身勝手なヤツの行動と 一緒にしないでください!

ローランド
ハァー。 お前たちは決戦前だというのに……。

エデア
フフフ、ロクスありがとう。

エデア
でも、きっとディンも私たちのことを 考えて動いてくれたのだと思いますよ。

ロクス
姫…いえ、エデア様は アイツに甘過ぎます!

エデア
フフッ、そうなのかもしれませんね。

ローランド
エデア殿、そろそろ出発しましょう。

エデア
そうですね。

エデア
ディンもこの先で戦ってくれているはず。 急いで私たちも追い付きましょう!