先輩、この聖堂が目的地になります！

この奥に任務の対象が いるはずなんですが……。

Shou-chan、待ってたわ。

あれ、パリスさんじゃないですか？

なんでここに？

話せば長くなるけど、 この場所をノエルくんに紹介されてね。

ノエルくんに…ですか？

何か仕掛けられたり、 してませんでした？

大丈夫でした？

ま、まあ、いろいろとあったわ……。

しかし、パリスさんがいるなんて 知りませんでしたよ。

先輩、知ってました？

え、知ってたんですか！？

なら、言ってくださいよ！！

えー、パリスさん。

これから先輩がこの聖堂にいる 魔神を討伐に行くんですが……。

手伝って頂けたりすると、 嬉しいかな…なんて……。

あ、もちろん皇国の方に

こんなことをお願いするのは 筋違いなんでしょうけど……。

せっかく、 ここで出会ったんですし……。

フフフ…。 心配しなくてもいいわ。

最初からそのつもりよ。

そのために ここで待っていたんですもの。

Shou-chanには これまでいろいろと借りもあるし、

お役に立てるなら嬉しいわ。

やりましたね、先輩！

パリスさんが手伝ってくれるなら 百人力ですね！

もっとも、Shou-chanの力なら １人でも問題なく討伐できるでしょうけど。

いえいえ、助かります。

ですよね、先輩！

なにしろここにいる魔神は、 人間の精神を読み取って、

その者が恐怖に思った存在や、 特別に想っている存在などに化けたりする

厄介な能力を持っているようなので……。

特別に想っている存在に化ける能力……。

フフッ、なるほどね。

そうなると、さっきので完全には 倒せなかったということね。

パリスさん？

気にしないで。

それじゃあ、Shou-chan。 そろそろ行きましょうか。

魔神の反応は…ザッ… この…な…

あれ…ザッ…た… つう…ザッ…じょ…が…ザザッ

…………。

聖堂の奥から感じる気配が、 一段と強くなったわね。

気を付けていきましょう。

これは！？

なるほど。

確かに私たちの記憶の中にある 恐怖の対象としては、これ以上にない相手ね

でも、不思議と 焦りや恐怖は感じない……。

おかしなものね。

自分の進むべき道がわかっただけで こんなにも変われるなんて。

Shou-chan。

私もあなたもこんな所で 倒れる訳にはいかない。

そうでしょ？

だったら、どんな相手でも倒すしかないわ！

行くわよ！ Shou-chan！！