グレアム
おやおや、 強大な気配を感じたので来てみれば

グレアム
あなたでしたか、

グレアム
アクラス召喚院、 グラデンス召喚老。

グレアム
確か、親しい者に対しては

グレアム
“グラ爺”とか 呼ばせているんでしたっけ?

グラデンス
……貴様が魔神グレアムか?

グラデンス
魔神のおぬしに知られているとは、

グラデンス
ワシの名も ずいぶん広まったもんじゃのう…。

グレアム
カルくんが私の意図しないところに 飛ばされたので、

グレアム
探していた途中だったんですが、

グレアム
とんでもない大物に 出会ってしまいましたね。

グラデンス
…………おぬし、 なにゆえカルをつけ狙う?

グラデンス
あやつは一介の召喚師に 過ぎんはずじゃ。

グレアム
“一介の召喚師”? ご冗談を。

グレアム
私が彼に注目する理由など、 あなたが一番ご存知でしょう?

グラデンス
あいつは ワシの自慢の息子ではあるが

グラデンス
普通の人間。

グラデンス
普通の召喚師じゃわい。

グラデンス
それ以下でも、それ以上でもない。

グラデンス
おぬしが恐れるようなものは、 なにも持っとらんわい。

グレアム
私が彼を恐れる?

グレアム
それは聞き捨てなりませんね……。

グレアム
確かに彼は興味深い観察対象ですが 恐れるなど……。

グラデンス
フォフォフォフォ。

グラデンス
それで遠くから眺めて、本気で手を 出そうとしないのじゃろう?

グラデンス
それを“恐れる”と言わずして、 なんというのかのう?

グレアム
………………。 私は人をバカにするのは好きですが

グレアム
バカにされるのは大嫌いなんですよ。

グレアム
…………気が変わりました。

グレアム
今回もからかうだけに しておこうかと思いましたが、

グレアム
もうお遊びは止めにします。

グレアム
あなたの前に、 カルくんの屍を晒してあげましょう。

グレアム
その時、あなたがどのような顔をするのか、 非常に楽しみですよ。

グレアム
クックックックック……。

グラデンス
うーむ、ちと挑発が過ぎたかのう。

グラデンス
まあ、カルのことだ。

グラデンス
簡単にやられることは ないと思うが。

グラデンス
とはいえ、さすがに武器無しでは 厳しいじゃろうな。

グラデンス
早くこの槍を届けてやらんとの。